公立はこだて未来大学と同志社大学生の研究グループは、コウモリのような超音波センシング機構を用いることで、障害物を回避しながら自律飛行できるドローンシステムを開発したと発表した。
公立はこだて未来大学システム情報科学部の山田恭史准教授と同志社大学生命医科学研究科の長谷川勘太大学院生、同志社大学生命医科学部の飛龍志津子教授らによる研究グループは2026年9月、コウモリのような超音波センシング機構を用いることで、障害物を回避しながら自律飛行できるドローンシステムを開発したと発表した。
コウモリは、1つの送信機と2つの受信機というシンプルな超音波センシング機構によって、飛び回る昆虫の捕獲や障害物回避などを行っている。特に、コウモリの音響センシングは空間分解能に優れているという。
研究グループは今回、熱音響変換素子の「サーモホン」に着目した。金属薄膜の熱変動によって薄膜表面上にある空気媒質の体積を変化させ音波を発生させる素子だ。これを用いることで、広帯域で高出力の超音波パルスを放射することが可能となった。
開発した自律飛行できるドローンには、サーモホンと2個のマイクロホンおよび、マイコンを搭載した。実験では、コウモリと同様の非線形な時間周波数変調構造を持つ超音波パルスを採用。飛行雑音環境下でターゲットポールの検出を行った。その結果、飛行雑音に対し推定約30分の1倍という音圧のエコーを検出、ポールの2次元座標を定位できることも分かった。
さらに、これまで研究グループが提案してきた障害物回避アルゴリズムをドローンに実装したところ、複数のポールが散乱配置された環境下でも障害物群を回避して飛行することに成功した。
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