ルネサス エレクトロニクスが、アナログ/デジタル混載コンフィギュラブルIC「GreenPAK」新製品のサンプル出荷を開始した。1.155mm角と小型ながら、何度でも設定を書き換えられるマルチタイムプログラマブル(MTP)機能を搭載。量産開始は2026年11月を予定している。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2026年9月24日、アナログ/デジタル混載コンフィギュラブルIC「GreenPAK」の新製品「SLG46801」のサンプル出荷を開始したと発表した。1.155mm角と小型ながら、何度でも設定を書き換えられるマルチタイムプログラマブル(MTP)機能を搭載する。量産開始は2026年11月を予定している。
スマートリングやスマートウォッチ、フィットネスバンド、仮想現実(VR)グラス、カメラ、IoTセンサーノード、ポータブル機器など小型電子機器向けで、基板面積削減を実現するとしている。
GreenPAKは、ルネサスが2021年に買収したDialog Semiconductorから引き継いだ製品群だ。アナログ、タイミング、ロジックなどの回路機能を小型/低消費電力の1チップに集約し、用途に応じて機能を設定可能で、複数のディスクリート部品を置き換えたり、マイコン単体では不足する機能を補ったりできる。GreenPAKの世界累計出荷数は40億個を超えているという。
ルネサスは今回、このGreenPAK製品群に、1.155×1.155mmの9ピンWLCSPを採用した超小型品であるSLG46801を追加した。
SLG46801は、2個の高速アナログコンパレーター、設定可能なルックアップテーブル(LUT)、カウンター/ディレイ機能、10kHz/25MHzの発振器、電圧トレラントGPIO、I2C互換シリアルインタフェースを内蔵。これらを組み合わせることでセンシングや制御、グルーロジック、タイミング、システム管理などの機能を実装できる。
SLG46801は、I2Cインタフェース経由で機能更新が可能なNVM(不揮発性メモリ)を搭載。これによってデバイスを最終アプリケーションに組み込んだ後でも、バグ修正や設定変更などのアップデートが可能となり、ハードウェアの再設計や基板改版の削減につながるとしている。
また動作時と設定時の電源電圧範囲は1.71〜5.5Vで、MTP対応GreenPAKとして最も広い。GPIOはI2Cインタフェースを用いたIO拡張にも利用でき、入出力を動的に切り替え可能だ。この他、オプションとしてCRC-8によるエラー検出機能とリードバック保護機能も備えている。
GreenPAKの設計には、無償のGUIベース設計ツール「Go Configure Software Hub」を利用でき、プログラミング、エミュレーション、シミュレーションを一貫して行える。ルネサスは「ディスクリート部品の追加や複雑なファームウェア開発を必要としないため、低コストでカスタムハードウェアを実装できる」と説明している。
なおパッケージは9ピンWLCSPの他、1.6×1.6×0.55mmの12ピンSTQFNも用意する。基板面積を抑えたい場合はWLCSP、IO数を増やしたい場合はSTQFNなど、設計要件に応じて選択可能だ。
ルネサスのコンフィギュラブル・ミックスドシグナル事業部でヴァイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めるJason Kim氏は「製品の小型化ニーズが高まるなか、消費電力を抑えながらシステムコストや開発工数を増やすことなく、より多くの機能を組み込むことが期待されている。SLG46801は、超小型WLCSPパッケージを採用し、システム実装後の設定変更にも対応することで、GreenPAKポートフォリオをさらに強化する」とコメントしている。
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