PDPの工場を薄膜太陽電池工場として利用する。次世代生産技術の実証実験を続けながら、約1000億円を投資し、2011年からCIGS系太陽電池の生産を開始する。年産規模は900MWとなる見込み。
昭和シェル石油と同社の100%子会社である昭和シェルソーラーは、日立プラズマディスプレイ宮崎工場を日立製作所から譲り受け、大規模な太陽電池工場として利用することを発表した(図1)。
日立製作所はPDPの開発、生産を中止しており、同工場の従業員も一部、新工場へ転籍する可能性があるとした。
昭和シェルソーラーが製造する太陽電池は、Si(シリコン)を含まず、Cu(銅)とIn(インジウム)、Se(セレン)からなる薄膜を用いたCIGS系太陽電池である。材料コスト、製造コストがSi系太陽電池よりも低いことが特長だ。
同社は2007年に第1工場(年産20MW)を、ついで2009年4月には第2工場(年産60MW)を開設し、太陽電池の量産を続けている。
今回、譲渡を受けた工場は第3工場として利用する。今後、次世代生産技術の実証実験を続けながら、約1000億円を投資し、2011年からCIGS系太陽電池の生産を開始する。年産規模は900MWとなる見込み。3つの工場を合わせて1GWの年産規模にするとした。
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