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「シーゲイト、HDD市場トップの座を死守」、iSuppli社が報告ビジネスニュース 業界動向

» 2010年03月29日 17時46分 公開
[Dylan McGrath,EE Times]

 2009年、米国のハード・ディスク装置(HDD)メーカーSeagate Technology(シーゲイト)社は何とか業界トップの座を守った。米国の市場調査会社であるiSuppli社によると、2009年第4四半期のSeagate Technology社のHDD出荷台数は、前年同期比で8%増加した。これにより同社は米Western Digital社の猛追を受けながらも、2009年第4四半期もHDD業界のトップの座を維持した。

 iSuppli社は、Seagate Technology社の2009年第4四半期のHDD出荷台数がおよそ4990万台で、同年第3四半期の4660万台から増加し、市場占有率は約31%となったとした。

 Seagate Technology社が2009年第4四半期もトップの座を維持するには、業界第2位の企業である米Western Digital社からの挑戦に耐えなければならなかった。Western Digital社の2009年第4四半期の売上高は、2008年第4四半期比で19%増となる25億7000万米ドルに達した。また同社は、HDD市場での占有率を30%まで伸ばした。

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 iSuppli社のストレージ・システム部門でアナリストを務めるFang Zhang氏は、「Seagate Technology社が業界トップの座をしぶとく維持したことは、Western Digital社が2009年第4四半期にはSeagate Technology社を追い抜くと見ていた多くの業界関係者を驚かせた」と述べた。

 iSuppli社は、2010年第1四半期も、Seagate Technology社がトップの座を守り、Western Digital社が第2位の座から動かないと予測している。いずれの企業も、2010年に設備投資額をおよそ7億5000万米ドルまで引き上げることが見込まれる。

 Zhang氏は、Seagate Technology社が過去30年以上に渡り、HDD市場のリーダーであったことと、Western Digital社が、四半期ごとの算出でも市場占有率でSeagate Technology社を上回ったことはこれまで一度もないことを指摘している。

 iSuppli社の最新予測によると、2010年第1四半期のHDD出荷台数は、季節要因により、2009年第4四半期比でわずかに減少するという。一方で同社は、今後もHDDへの需要が増え続けるとし、HDD市場では2010年後半まで供給不足が続くと予測している。

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