富士通セミコンダクターは、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)の動力モータの制御機能を搭載した32ビットマイコン「MB91580シリーズ」を製品化した。
富士通セミコンダクターは、電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)の動力モータの制御機能を搭載した32ビットマイコン「MB91580シリーズ」を製品化し、EV/HEV向けモーター制御マイコン市場に参入した(図1)。
MB91580シリーズは、フラッシュメモリを搭載した32ビットマイコン製品群「FRファミリ」の拡充品。EV/HEVを対象に、3相モーター制御に必要な周辺回路を業界に先駆けて搭載した。
具体的には、モーターの電流と軸回転角を高速かつ高精度に検出する12ビットのA-D変換回路とR/Dコンバータを搭載した。R/Dコンバータは、レゾルバセンサーの角度信号(アナログ)をデジタルデータに変換する。R/Dコンバータは、1ユニット。A-D変換回路は、8チャネルを1ユニットとして合計3ユニット搭載した。これらの回路に加え、R/Dコンバータが検出した電気角に対する正弦(sin)値と余弦(cos)値を自動的に演算する専用回路も搭載した。
MB91580シリーズの動作周波数は128MHz、処理性能は160DMIPS。搭載した浮動小数点演算専用ユニット(FPU)を使って、ベクトル変換やPID制御を高速に演算できる。MB91580シリーズの内訳は、フラッシュメモリやRAMの記録容量が異なる3品種「MB91F585」と「MB91F586」「MB91F587」である(表1)。
品種名 | メインフラッシュ容量 | RAM容量 |
---|---|---|
MB91F585 | 576Kバイト | 48Kバイト |
MB91F586 | 832Kバイト | 64Kバイト |
MB91F587 | 1088Kバイト | 96Kバイト |
パッケージは、144端子のLQFP。要望があれば、サンプル品を提供できる。サンプル価格は2000円。2014年度に、3品種合計で、200万個の販売を見込む。
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