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大規模半導体設計の最新状況を探る ―― CDNLive! Japan 2011リポートEDAツール(2/2 ページ)

» 2011年10月19日 14時23分 公開
[福田昭,EE Times Japan]
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SamsungとGLOBALのファウンドリ事業

 併設の展示会では、シリコンファウンドリ事業の展示が興味深かった。Samsung ElectronicsとGLOBALFOUNDRIESがそれぞれ、展示ブースを構えていた。

 特にSamsungは、28nmと微細な加工技術でテスト・シリコン・ダイを作り込んだウエハーを展示していたほか、ARMコアを内蔵するSoCチップを実際に動かして見せるなど、展示に力を入れていた(図6)。

図6 図6 28nmプロセスのテストチップを作り込んだウエハー(直径は300mm)

 Samsungはファウンドリ事業で、メディアタブレットやスマートフォンなどのモバイル機器に向けた低消費電力プロセスの半導体製造サービスを提供している。量産中の最先端プロセスは32nmで、この世代から高誘電率膜/金属ゲート(High-k/Metal gate)技術のプロセスを導入した。28nmプロセス以降では、High-k/Metal gateプロセスを全面的に採用していくという。前工程(ウエハープロセス)のラインは韓国の器興(キーフン)と米国のテキサス州オースチンにある。いずれも300mmラインだ。キーフンのラインは28nm LPプロセスのリスク量産(認定前量産)をすでに始めている。

 GLOBALFOUNDRIESは説明パネルとカタログ配布を中心とした展示だった。同社の最先端プロセスは32nmのSOI High-k/Metal gateプロセスで、AMDのマイクロプロセッサ「Llano(ラノ)」向けだ。これはGLOBALFOUNDRIESでは初めてのHigh-k/Metal gate技術による量産チップである。ただし32nmの量産チップはLlanoだけで、最先端の主力品種は40nm/45nmプロセスになっている。

 同社の最先端ラインはドイツのドレスデンとシンガポール(Fab7)にあり、いずれも300mmのウエハーを扱う。ドレスデンでは今年中(2011年中)に、28nmのHigh-k/Metal gateプロセスでチップの量産を始めるという。また米国ニューヨーク州サラトガに次世代ラインを建設中であり、2012年には操業を始める計画となっている。

Profile

福田昭(ふくだ あきら)

テクノロジーライター。複数の技術情報誌で記者、副編集長、編集長を務めた後、フリーランスとして活動。電子(エレクトロニクス)技術分野をメインに、科学技術分野全体をカバーする。


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