Samsung Electronicsは、2012年における欧州特許出願件数で、アジア企業として初めて首位を獲得した。中国のZTEも、2011年の43位から一気に順位を上げ、トップ10入りを果たしている。
欧州特許庁(EPO:European Patent Office)が発表した、2012年における特許出願件数ランキングによると、Samsung Electronicsが、前年のトップだったSiemensを追い抜いて首位を獲得したという。一方Qualcommは、2011年からいくつか順位を落とす結果となった。
EPOによると、世界各国からの特許出願件数は、2011年には24万4934件だったが、2012年はその5.2%増となる25万7744件に達し、過去最高を記録したという。またEPOが認証した特許件数は、2011年には6万2115件だったが、2012年はその5.8%増となる6万5687件に達している。
EPOの加盟国からの特許出願件数についても、2012年に過去最高を記録し、これまでの最高記録とされていた2008年の出願件数を上回る結果となった。
EPOのプレジデントを務めるBenoit Battistelli氏は、発表資料の中で、「欧州企業からの出願件数の増加は、欧州が経済危機からの脱却に向けて革新への道を進んでいることを明示している」と述べている。
特許出願件数ランキングの上位に入った企業を見てみると、エレクトロニクス産業の重要性が反映されているのが分かる。ランキング上位10社の内訳は、欧州企業が4社、アジアの企業が4社、米国企業が2社である。今回Samsungは、アジアの企業として初めて首位を獲得するという快挙を成し遂げた。2位にはSiemens、3位にはBASFが続く。この他にトップ10入りした欧州企業は、Robert BoschとEricssonの2社である。中国メーカーのZTEは、2011年には43位だったが、2012年は10位に順位を上げ、初のトップ10入りを果たした。
Battistelli氏は、「欧州連合(EU)は、欧州の技術革新を進めるカギとして、EPOの役割を認識してくれている。われわれは、これを誇りに思う」と付け加えた。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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