NTTドコモは、LTEやLTE-Advancedの次世代規格となる5G(第5世代)の通信容量についてシミュレーションを行った。それによると、5Gは現行のLTEに比べて1400倍以上の通信容量を実現できる可能性があるという。
スマートフォンやタブレット端末の普及により、モバイルトラフィックは2010年から2020年の間に1000倍以上に増大すると予測されている。無線システムの大容量化が重要な課題となっている中、NTTドコモは「CEATEC JAPAN 2013」(2013年10月1日〜5日、幕張メッセ)で、LTEやLTE-Advancedの次世代通信規格となる5G(第5世代)通信の構想を発表、通信容量のシミュレーションを行った。
NTTドコモは、トラフィックの増大に対応できる5G通信は、
の3つが鍵になるという。
1つ目は、20GHz帯といった高周波数帯で1GHzなどの広い帯域幅を使うこと。2つ目は、伝送距離が短いスモールセルを数多く設置すること。3つ目は、より効率的に情報を伝送できる変調方式や、MIMO技術などを採用することだ。
NTTドコモはこれら3つの要素を用いて、5Gの通信容量をシミュレートした。具体的には、マクロセル(2GHz帯/20MHz幅)7基、スモールセル(20GHz帯/1GHz幅)12基を、約500m間隔で設置した。マクロセル1個当たりの送信電力は46dBmで、2×4 MIMOを採用している。スモールセル1個当たりの送信電力は30dBmで、こちらは128×4 MIMOを採用しているという。
この条件でシミュレーションを行ったところ、5Gの通信容量はLTEの1400倍以上を達成した。NTTドコモは「今後は4Kや8Kのコンテンツをダウンロードしたり視聴したりする機会も増えるだろう。ユーザーがよりスムーズに通信できるよう、5Gの技術で貢献していきたい」と述べる。
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