東京理科大学小林研究室とイノフィスは、空気の出し入れで伸縮する人工筋肉を用いた「マッスルスーツ」を展示している。マッスルスーツは、リュックサックのように装置を背負って着用する。ゴムとPET繊維でできた人工筋肉の収縮によって、最大30kg分を補助し、重い物を持ちやすくする(関連記事:着る人工筋肉「マッスルスーツ」ベンチャー、東京理科大など設立 介護や物流の現場支援に)。介護や物流、農業分野の10社近くの企業と共同研究し、現場の声を反映させた改良を続けているという。先端技術館@tepiaではマッスルスーツの着用体験もできるので、ぜひ試してみてほしい。
ファソテックは、3Dプリンタで臓器の立体模型を製作する「生体質感造形」を展示している。3種の樹脂を用いることで、臓器の触感や硬さ、柔らかさなどの質感を細部まで緻密に再現した。一部の器官を透明にすることで、中の血管や病変部を見ることができるようになっている。これらにより、医師の教育現場での手術シミュレーションにおいて、切削感や切除感の再現が可能となった。また、患者に手術の説明をする際も、患者の臓器の模型を用いることで、より分かりやすく説明できるようになったという。展示では、実際に3Dプリンタで製作された臓器に触れることができる。
富士通研究所は、顔を撮影した映像から脈拍を自動計測する「顔画像脈拍計測技術」を展示している。血液に含まれるヘモグロビンの量によって微妙に変化する顔表面の明るさを捉えることで、脈拍を測定している(関連記事:スマホの内蔵カメラで脈拍を計測、顔を5秒間撮影するだけ)。tepiaでは、鏡代わりになるモニターとカメラをドレッサーに搭載し、身だしなみをチェックするついでに脈拍も計測できるようなシステムを実現している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.