そして、このほどルネサス“動くモノ”開発プロジェクトの成果として、「誰でもモーターを制御できる仕組み」のコンセプトを構築した。
同コンセプトは、モーターモジュールにモータ制御に必要なマイコン、エンコーダー、駆動デバイス、さらには制御用ソフトウェアを全て実装し、ほぼモジュールだけでモーターを制御できるところまで機能を盛り込んだ。その上で、速度やトルク、出力、角度といった具体的な制御だけは、外部のマイコンボードなどからI2C、SPIといったシリアル通信経由のコマンド入力だけで行うようにした。マイコンボード側にAPIを入れれば、速度やトルク、出力、角度などの制御情報を記載したソースコード1行加えるだけで、これまでハードルの高かった複雑なモーター制御が行えるようになる。「感覚的には、マイコンボード上に、“これぐらいの速さで回れ”“この角度で止まれ”といった指示を書き込むだけで、指示通り、どんな大きなモーターでも動くイメージだ」という。
このコンセプトに基づき、モーターモジュールをはじめ、ArduinoやRaspberry Piとモータモジュールを接続するインタフェースボード、APIを試作。ArduinoやRaspberry Piを使うことさえできれば、誰でもソースコード1行でモーター制御を行える環境を実際に構築した。
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