試作したモーターモジュールは、20W出力のDCモーターモジュール、100W出力のACモーター(同期モーター)モジュール、1kWクラス出力のACモーター(誘導モーター)モジュールの3タイプ。全てインタフェースは共通で、同じマイコンボードであらゆる種類のモーターを制御できるようになっている。
さらに、APIがあるため、ホスト側のマイコンの種類も選ばない。ルネサス製マイコンを使用しなければならないというような制約もない仕組みになっている。
ルネサスでは、「構築したこの仕組みで、より多くの人に、“動くモノ”を作ってほしい」という考えから、APIをはじめ、モーターモジュールやインタフェースボードのハードウェア情報などを「可能な限りオープンソースとして開示することを検討している」(水野氏)とし、個人レベルでハードウェアなどもアレンジして使いこなせるような環境作りを目指す方針だ。
そうした観点から、試作モーターモジュールは、基板とモーターをつなげる筐体や、エンコーダホイールなどを3Dプリンタで製作。「製作に使った3Dモデリングデータを公開すれば、個人レベルでもハードウェアレベルからいろいろなアレンジができるだろう」とし、さまざまな部分で“動くモノ”を作りやすくするための配慮を行っている。
今後の方針について水野氏は「どういったビジネスモデルを描いていくかという検討は必要だが、早くこの仕組みを多くの人に利用してもらえるようにしたい」とし、2014年度内にもAPIを公開する他、モーターモジュールやインタフェースボードの製品化を検討していく見込みだ。
また、2014年11月23〜24日に東京ビッグサイトで開催されるDIY展示発表会「Maker Faire Tokyo 2014」に出展し、モーターモジュールや、モーターモジュールや3Dプリンタを駆使して製作した2輪走行車や自動フライパン調理器などを出品。「モノづくり愛好家らの反応を見ながら、プロジェクトの今後の方向性などを決めていきたい」(同社)としている。
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