MHLコンソーシアムは2015年1月、MHLの次世代規格となる「superMHL」の仕様を発表した。
モバイル機器のビデオ・オーディオ向け有線接続規格「MHL」を推進するMHLコンソーシアムは2015年1月6日(米国時間)、MHLの次世代規格となる「superMHL」の仕様を発表した。新たに最大8K 120フレーム/秒の映像伝送や、最大40Wの充電機能に対応した。
MHLは、Android搭載タブレット端末/スマートフォンを中心としたモバイル機器のビデオ・オーディオインタフェースとして採用される規格。同コンソーシアムによると、MHL対応機器は既に7億5000万台以上が市販されているという。
仕様を発表したsuperMHLは、従来のMHL1/2/3仕様との後方互換性を備える最新仕様で、従来のMHL3では4K 30フレーム/秒までだった解像度・フレームレート対応を、8K 120フレーム/秒にまで拡張し、本格的な8K対応を実現。色深度も最大48ビットまでサポートする。対応オーディオも、Dolby Atmos、DTS-UHD、3Dオーディオ、オーディオオンリーモードなどをサポートするなど強化した。コンテンツ保護規格は、MHL3同様、HDCP 2.2をサポートしている。
給電機能は、USB Type-C仕様向けMHL Alt Modeモードに新たに対応。MHL3では最大10Wだった充電能力を40Wまで高めている。
同コンソーシアムは、superMHLの仕様発表と同時に、新たなコネクタとしてプラグの向きやケーブルの方向を気にする必要がないリバーシブル設計のsuperMHLコネクタを発表。superMHLがサポートするコネクタは、superMHLコネクタの他、USB Type-C、MicroUSB、HDMI Type Aなどとなっている。
なお、superMHL仕様は2015年1月末から同コンソーシアムWebサイトからダウンロードできるようになる。
| 機能 | superMHL | MHL 3 | MHL 2 | MHL 1 |
|---|---|---|---|---|
| 最大解像度 | 8K 120fps | 4K 30fps | 1080p 60fps | 1080p 60fps |
| High Dynamic Range BT.2020/Deep Color(10,12,16ビット) |
○ | − | − | − |
| 8チャンネルオーディオ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Blu-rayオーディオ (Dolby TrueHD,DTS-HD) |
○ | ○ | − | − |
| Dolby Atmos,DTS-UHD 3D Audio,Audio Only Mode |
○ | − | − | − |
| MHL Control(RCP)-Single Remote | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 給電能力 | 40W | 10W | 7.5W | 2.5W |
| コンテンツ保護 | HDCP 2.2 | HDCP 2.2 | HDCP 1.4 | HDCP 1.4 |
| マルチディスプレイ | 最大8ディスプレイ | 最大4ディスプレイ | − | − |
車載ディスプレイは720pが主流に、スマホとの接続はMHLが有力候補
「MyDP」の登場で、携帯機器向け接続規格に新たな市場争い
「GALAXY S5」を分解、心拍から指紋までセンサーの存在感が際立つ
「PS Vita」を分解、クアッドコアプロセッサはソニー/IBM/東芝が共同開発
USBで100W給電も可能――ルネサスが「USB PD」の動作デモを公開Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング