サイプレス セミコンダクタは2015年2月10日、USB Type-C ポートコントローラー「CCG1」を発表した。最大100Wの給電を実現するUSB Power Deliveryなど、USB Type-Cで実現可能な多くの機能に対応したポートコントローラーとなっている。
サイプレス セミコンダクタ(以下、サイプレス)は2015年2月10日、USB Type-C ポートコントローラー「CCG1」を発表した。最大100Wの給電を実現するUSB Power Deliveryなど、USB Type-Cで実現可能な多くの機能に対応したポートコントローラーとなっている。なおCCG1は既にサンプル出荷中で、2015年3月から量産出荷を行う予定だ。
USB Type-Cは、従来のUSB Type-A、同Type-Bに続く、新しいUSBコネクタ/ポートを規定したUSB仕様だ。最大の特徴は、これまでの仕様と異なり、裏表のないリバーシブル形状のコネクタ/ポートを採用した点にある。プラグサイズは、従来の「USB 2.0 Micro-B」と同程度の高さ2.4mmのスリムプラグながら、従来のType-A、Type-Bの機能を全て内包し、さまざまな種類が存在したUSBコネクタ/ポートをType-C仕様の同一形状に一本化されることが期待されている。
またType-Cは、従来のUSB 3.0の2倍となるデータ転送速度10Gビット/秒を実現する最新規格「USB 3.1」に呼応した最新インタフェース仕様でもあり、従来になかったさまざまな機能も実現する。
1つは、USB Power Delivery仕様に対応し最大100W(20V×5A)の給電が行えるようになる。最大9W(5V×1.8A)だったUSB3.0までの給電能力を大きく上回り、従来は難しかったPCやモニターなどの機器への給電も可能になる。さらに、USB 3.1では、USB信号以外のPCI ExpressやDisplay Portといった他規格の信号も通信できる仕様となっている。
これらUSB 3.1、USB Type-Cの機能の活用により、ノートPCとPCモニターをUSB Type-Cケーブル1本で接続するだけで、USBのデータ通信、ノートPCからモニターへの給電、DisplayPort通信が行えるようになる。
また従来のUSB給電は、ホストからデバイスへの一方向の給電だったが、USB Power Delivery仕様では、双方向に給電が行え、スマートフォンとタブレットを接続し、あるときはスマートフォンからタブレットへ、またあるときはタブレットからスマートフォンへ給電するといった利用も可能になる。
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