NTTは2015年2月、3次元の物体をどの角度から撮影しても、高精度にその物体を認識、検索できる「アングルフリー物体検索技術」を開発した。
NTTは2015年2月16日、3次元の物体をどの角度から撮影しても、高精度にその物体を認識、検索できる「アングルフリー物体検索技術」を開発したと発表した。スマートフォンやウェアラブル機器に応用可能な技術で、建造物にスマホをかざし建造物の情報を表示するなどの観光ナビゲーションサービスの提供もできるという。
3次元の物体認識は、印刷物などの2次元の物体に比べ、撮影する方向によって見え方が大きく異なる。そのため、3次元の物体認識を行う場合、決まった位置から物体認識を行うよう制約を設けるか、さまざまな角度から撮影した多くの画像をあらかじめデータベースとして保持する必要がある。より多くの画像を登録する場合には、「1つの物体に対して100枚程度の画像をデータベースとして登録する必要があり、そのコストの負担が大きいという課題などあった」(NTT)という。
これに対し、NTTが開発したアングルフリー物体検索技術は、事前にデータベースに用意する画像の数を従来の1/10程度まで削減しながら、どの角度から撮影しても物体を高精度に認識する技術だ。NTTが持つ音/映像の高速探索技術であるロバストメディア探索(RMS)や物体識別技術を進化させた「ロバストオブジェクト探索技術(RMS-object)」をベースにして開発したとする。
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