消去速度を監視し、消去が速い時は消去の最高電圧を抑制するよう制御することで、絶縁膜が受ける厳しい高温での消去ストレスを緩和する技術を新たに開発した。この技術により、微細化に伴うメモリセルや高電圧メタル配線間の絶縁膜の薄膜化による消去時の高電圧ストレスによる耐性低下を抑えた。
書き込み動作時にメモリセルのウエル電位を負電圧とすることによる書き込みパルス印加時間短縮と、複数のフラッシュモジュールの並列書き込みによる高速書き込み技術を開発した。これにより、混載フラッシュとしては最速の書き込みスループットとなる2.0Mバイト/秒を達成した。
無線を介した遠隔操作「OTA(over-the-air)」によるプログラム更新など、製品出荷後のプログラムの書き換えが増加することが予想される中で、「電源/EMIノイズによるシステム全体(フラッシュマイコン搭載機器)の動作への影響を最小限に抑える必要がある」(ルネサス)とする。そこで、フラッシュ書き換えのための高電圧を発生する昇圧回路の駆動クロックをSSCG(spread-spectrum clock generation)化し、フラッシュ書き換え時の電源/EMIノイズを大幅に低減する技術を開発した。
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