メディア

部屋に入るとスマホを自動で充電、赤外線LEDを使ったワイヤレス給電無線通信技術(1/2 ページ)

イスラエルの新興企業Wi-Chargeは、「MWC 2015」で、赤外線LEDを使用した家電/モバイル機器向けのワイヤレス給電技術を紹介した。位置合わせの自由度が高い給電技術として、既存のワイヤレス給電技術との共存を狙う。

» 2015年03月12日 18時05分 公開
[Jessica LipskyEE Times]

この記事は会員限定です。会員登録すると全てご覧いただけます。

 ワイヤレス給電技術を手掛けるイスラエルのWi-Chargeは、スペインのバルセロナで開催された「Mobile World Congress(MWC)2015」(2015年3月2〜5日)で、家電やモバイル機器向けに、赤外線LEDを利用したワイヤレス給電技術「Wi-Charge」を披露した。送電/受電機器の間の距離を、既存のワイヤレス給電技術よりも長く取れる給電方式として、従来方式との共存を狙う。


photo 「MWC 2015」で初披露された「Wi-Charge」 出典:Wi-Charge

 Wi-Chargeは、レーザービームを使ってさまざまな機器を充電するトランスミッタとレシーバを開発した。同社が今回披露したトランスミッタは電球やコンセントに適合する形状になっていて、電磁波ノイズは出さないという。

 Wi-Chargeには、「LEDと反射鏡を使ってレーザービームを形成し、それを光起電力セルに当てる」という原理が使われている。

 具体的には、LEDを2枚の反射鏡で挟むと、LEDから放射される光子が、その2枚の鏡の間で反射を繰り返し、狭ビーム(ナロービーム)を形成するようになる。

photo LEDから放射される光子が反射を繰り返す 出典:Wi-Chargeの動画より抜粋
photo やがて、狭ビーム(ナロービーム)を形成するようになる 出典:Wi-Chargeの動画より抜粋

 片方の反射鏡を半透明にすると、光子がその反射鏡を通過し、レーザービームを形成する。このレーザービームを光起電力セルに当てることで給電する。

photo レーザービームを形成するようになる 出典:Wi-Chargeの動画より抜粋

 ただ、この原理ではレーザービームをピンポイントで受電側に照射しなければならず、送電/受電間で位置合わせの自由度が低いという欠点があった。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.