IDCは2015年第1四半期(1〜3月)におけるスマートフォンの世界出荷台数を発表した。Samsung Electronicsが、Appleを2000万台以上引き離す8240万台を出荷しシェアを戻したものの、前年同期比ベースで出荷数は減少。逆に、Appleはシェアこそ落としたものの前年同期比4割増の出荷を記録し、好調だった。
米国の市場調査会社IDCは2015年4月29日(米国時間)、2015年第1四半期(1〜3月)におけるスマートフォンの出荷台数をまとめたリポートを発表した。それによると、Samsung Electronics(サムスン電子)が、Apple(アップル)を2000万台以上引き離す8240万台を出荷し、シェア24.5%を記録した。
世界スマートフォン市場におけるSamsungのシェアは、従来シェア30%台を誇ってきたが、2014年4〜6月期に急減し、20%台へと転落。2014年10〜12月には、iPhone6/同6 Plusを発売したAppleと出荷台数で60万台差に迫られていた*)。
*)関連記事:Appleが首位サムスンに肉薄――2014年10〜12月スマホ世界シェア
メーカー名 | 2015年1〜3月 出荷台数 |
2015年1〜3月 シェア |
2014年1〜3月 出荷台数 |
2014年1〜3月 シェア |
前年同期比 増減率 |
---|---|---|---|---|---|
Samsung Electronics | 8240 | 24.5% | 8850 | 30.70% | ▼7.00% |
Apple | 6120 | 18.2% | 4370 | 15.2% | 40.0% |
Lenovo | 1880 | 5.6% | 1260 | 4.4% | 49.2% |
Huawei | 1700 | 5.0% | 1350 | 4.7% | 25.9% |
LG Electronics | 1540 | 4.6% | 1230 | 4.3% | 25.3% |
その他 | 14170 | 42.1% | 11780 | 40.8% | 20.3% |
合計 | 33650 | 100.0% | 28850 | 100.0% | 16.7% |
出荷台数の単位は万台 (IDCの資料から作成) |
今回、IDCが発表したリポートによると、Samsungの出荷台数は、前四半期よりも730万台増えて、8240万台となった。Samsungは2015年3月に、フラッグシップの「Galaxy S6」「同S6 edge」を投入しているが、四半期末の発売であり、出荷台数の増加要因は、「新興国向けのミドルレンジ/低価格機での出荷増によるもの」(IDC)と分析している。
一方、シェア2位のAppleは、前四半期比1330万台減の6120万台の出荷でシェア18.2%となり、首位サムスンとの差は広がった格好だ。ただ、中国市場などで堅調に出荷数を伸ばしており、前年同期比では、40%増と高い成長率で出荷台数を伸ばした。Appleとしては好調を維持しているといえる。
逆に、Samsungの出荷台数は、前年同期比ベースでは、7%減。シェア上位5社では唯一、マイナス成長となっていて、苦戦傾向は続いている。
3位以下では、2014年10月末にMotorola Mobilityを買収したLenovo(レノボ)が3位を維持。以下、Huawei、LG Electronicsが続き、前四半期は5位だったXiaomi(シャオミ)は6位以下となった模様だ。
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