調査対象となった通信事業者の71%は、アジアが5Gの開発と展開をリードすると見込んでいる。一方、北米と欧州がリードすると回答したのはそれぞれ52%と45%だった。とはいえ、各事業者の回答は地理的要素によるところが大きい。つまり、事業者の多くは自国がけん引していると考えるからだ。
NTTドコモは、2020年の東京オリンピックに合わせて5Gを初めて商用化する計画だ。同社は、マクロセル内にスモールセルを配置する方式「ファントムセル」の開発を進めている。韓国では、SK Telecomなどの主要な通信事業者が2018年に平昌(ピョンチャン)で開催される冬季オリンピックで、5Gを試験的に導入する計画だ。
国や地域を問わず、調査対象となった通信事業者の3分の1は、「自社が2021年までに5Gの商業サービスを立ち上げる」とみている他、そのうちの多くは「完全な商業サービスの開始は2022年以降になる」と見込んでいる。それまでは開発や実証実験に引き続き注力していくだろう。
2015〜2018年 | 2019〜2021年 | 2022〜2025年 | 2025年以降 | |
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技術開発 | 77.2% | 19.3% | 1.8% | 1.8% |
実験室での試験導入 | 58.2% | 32.7% | 9.1% | 0.0% |
フィールドでの試験導入 | 23.6% | 58.2% | 14.5% | 3.6% |
商用化が一部開始 | 10.7% | 60.7% | 23.2% | 5.4% |
最初の商用化 | 1.8% | 55.4% | 32.1% | 10.7% |
商用化が完全に開始 | 0.0% | 30.9% | 43.6% | 25.5% |
「最初の商用化」が2019〜2021年に始まると考えている通信事業者(調査対象者)の割合が「55.4%」のようにみる。半数に近い通信事業者が、5Gの完全な商用化は2022〜2025年とみていることが分かる |
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