ZMPは、ドイツIbeo Automotive Systems(IBEO)と自動運転技術の共同開発を開始すると発表した。物体認識、自己位置検出、地図作成の3つを共同で開発する。さらに、ZMPは、IBEOのレーザースキャナを搭載した自動運転車両「RoboCar」の受注も開始した。
ZMPは2015年8月26日、車載レーザースキャナの技術開発を行うドイツIbeo Automotive Systems(以下、IBEO)と、自動運転技術の共同開発を開始すると発表した。両社は、IBEOのレーザースキャナを用いた物体認識技術、自己位置検出技術、地図作成技術を共同開発することで合意した。
併せて、IBEOのレーザースキャナを搭載した自動運転車両「RoboCar」も販売する。レーザースキャナを前後計2個搭載した市販のハイブリッド車ベースの「RoboCar HV」は2200万円(税別)で、8月26日から受注を開始する。
具体的な開発項目は次の3つだ。
1つ目の物体認識は、RoboCarにカバー範囲150mのIBEOレーザースキャナ「Scala」を組み合わせる。前方に3個、後方に2個のScalaを搭載することで、ほぼ全周囲を認識できるのだ。ZMP取締役で技術開発部長の三原寛司氏は、「センサーフュージョンECUが搭載されているので、スキャニングするだけでなく、車か人かを認識してトラッキングすることができる」と語る。
2つ目は自己位置検出の技術である。ZMPは、2015年8月名古屋大学と共同で3次元LiDARによる自己位置推定を行うと発表している。この方法は、一度スキャンしたデータと環境地図データをマッチングすることで自己の位置を推定している。
IBEOのレーザースキャナを使った自己位置推定は、ランドマーク位置(レーザーで照らしてよく分かる信号機などの道路の構造で動かないもの)と地図のマッチングを行う。それにカメラによる画像認識を組み合わせ、自己位置を検出するという仕組みである。
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