3つ目は地図作成の技術である。自動運転を行うには、高精度な地図が必要になる。「カーナビ用の地図は使用できず、高い精度の地図でなければ、地図に従って走ったとしてもレーンからはみ出すといった現象が起こりかねない」と三原氏は語る。
自動運転の地図を作成するには3次元スキャンを行うのが一般的だ。しかし、自動運転のために地図のデータを全てスキャンしていくのは、膨大なコストが掛かってしまう。
そこで、IBEOの測定車両「ibeo Reference System」で簡易測定を行うという。このレファレンスシステムはレーザーが下向きについており、路面の白線の状況やマーキングされているものを認識。走行しながら地図を作成し、その地図に対して自分がどこにいるのかを認識するといった仕組みだ。
ZMPは、自動運転技術の開発を行っており、研究開発用プラットフォームやADAS(先進運転支援システム)機能開発用ツールの提供を行っている。その目指す先は、「運転席に誰もいなくても運転ができるレベル4の実用化に挑戦している」と三原氏は語る。IBEOとの共同開発に加えて、DeNAやソニーモバイルと合弁化会社の設立も行っている*)。
*)関連記事:「自立型ドローン×クラウドの新サービスが登場」、「ZMPとDeNAが「株式会社ロボットタクシー」設立、自動運転の実用化目指す」
IBEOは、ドイツのハンブルクに本社を置き、17年にわたってレーザースキャナのハードウェア、ソフトウェアの開発を行っている。「IBEOは、高い車載品質を提供し、量産型の車両に搭載することを想定した開発を行っているのが特徴」と三原氏は語る。下記の写真の通り、自動車メーカーが自動運転の実験をするときに多数採用されているという。
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