SSDのフォームファクタは、HDDと大きく異なる。特に注目を集めている小型のフォームファクタ「m.2」など、SSD独自のフォームファクタを紹介していこう。
前回に続き、「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」からJim Handy氏の講演概要を紹介しよう。Handy氏は、半導体の調査会社Objective Analysisでアナリストをつとめる。講演タイトルは「Flash Technology:Annual Update」である。講演では4つのテーマを取り上げた。(1)NANDフラッシュメモリの市場動向、(2)SSD、(3)NORフラッシュメモリの市場動向、(4)3D XPoint(クロスポイント)メモリ、である。
前回は「(1)NANDフラッシュメモリの市場動向」と「(2)SSD」の前半部分をご紹介した。前半では主に、SSDの市場動向を解説した。今回は「(2)SSD」の後半部分をご報告する。後半では主にフォームファクタ(外形寸法)を解説する。
HDDとSSDが大きく異なるのは、フォームファクタである。SSDは当初、HDDとほぼ同じフォームファクタと、HDDと同じインタフェースを備えて登場した。既存のHDDと交換して使えるようにするためである。主に、2.5インチHDDとの交換が可能なフォームファクタを備えていた。
SSDは本来、フォームファクタをHDDと同じにする必要はない。記憶素子であるNANDフラッシュメモリは、比較的自由にレイアウトできる。2.5インチHDDと互換のフォームファクタを採用したのは、既存のPCでHDDとまったく同じように扱えるようにすることで、導入を促すためである。
SSDは登場後しばらくすると、独自のフォームファクタを採用し始めた。例えばSATAを小型化したmSATAインタフェース品であったり、高速のインタフェースPCIeを搭載した拡張カード品であったりした。最近ではDDR3 DIMMやDDR4 DIMMのフォームファクタを備えたNANDフラッシュメモリ・モジュールが登場している。
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