今回はセッション4〜6の講演を紹介する。セッション4では、人間の脳をモデルにした計算アーキテクチャなどが焦点となる。セッション5では3D NAND型フラッシュメモリ関連の発表が行われ、セッション6ではIGZO材料による20nmノードの高周波FETなどが発表される予定だ。
前回に続き、2015年12月に開催予定の国際学会「IEDM 2015」で、12月7日(月)の午後に予定されているセッションを説明する。前回はセッション2(ナノデバイス技術)とセッション3(メモリ技術)の予定講演をご報告した。今回は、セッション4(回路とデバイスの相互作用)とセッション5(モデリングとシミュレーション)、セッション6(ディスプレイとイメージング)の講演を紹介しよう。
セッション4(回路とデバイスの相互作用)は「フォーカスセッション」でもある。フォーカスセッションとは、特定のテーマに沿って招待講演を集めたセッションで、注目分野に関する最新の研究開発状況を参加者が把握できるように設けられた。今回のIEDMでは、5つのフォーカスセッションが予定されている。
セッション4のフォーカスセッションのテーマは「ノイマン計算機を超えて」だ。人間の脳をモデルにした計算アーキテクチャやニューラル・コンピューティング、深層学習(ディープ・ラーニング)、などの講演が予定されている。例えばスタンフォード大学などの研究チームは、新型のメモリをシナプスの代わりに利用した脳型コンピューティングに関する現状を概観する(講演番号4.1)。またIBMなどの研究チームは、不揮発性メモリをシナプスの代わりとする機械学習チップの研究状況を説明する(講演番号4.4)。
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