ソニーグループは2026年5月8日、2026年度通期の業績見通しを発表した。イメージング&センシングソリューション(I&SS)分野の2026年度売上高は前年同期比4%減の2兆700億円と、減収を見込んでいる。一方、営業利益は同12%増の4000億円になると見ている。
ソニーグループ(以下、ソニーG)は2026年5月8日、2026年度通期の業績見通しを発表した。イメージング&センシングソリューション(I&SS)分野の2026年度売上高は前年同期比4%減の2兆700億円の減収、営業利益は同12%増の4000億円と見込む。スマートフォン向けセンサー大判化の進展がいったん緩やかになると予測する他、メモリ市況の影響に不透明さが残ることなどから、モバイル向けセンサーが減収となる見込みだ。一方で前年度に行った低収益事業の見直し施策の効果などから、営業利益は増収を見込む。
ソニーGの執行役最高財務責任者(CFO)である陶琳氏は、「このような事業環境を踏まえ、2026年度の事業運営は固定費コントロールや歩留まり改善など、事業の効率性により注力していく」と説明。さらに「次期中計の時間軸では、センサー大判化の再加速によって、当分野の売り上げは成長軌道に戻ることを予想している。2026年度はこれに向けた体制整備の年と位置付け、しっかりと準備を整えていく」とした。
I&SS分野の2025年度通期業績は、売上高が前年度比20%増の2兆1515億円、営業利益が同37%増の3573億円となった。売上高は為替のマイナス影響が150億円分あったものの、モバイル向けイメージセンサーで製品ミックスの改善および販売数量の増加があり、3525億円の増収となった。営業利益はSony Semiconductor Israelの持分売却に伴う損失199億円やディスプレイデバイス事業に関連する固定資産の一部減損165億円を計上したものの、増収の影響から962億円の増益となり、過去最高益を更新した。
2025年度第4四半期のスマホ製品市場について、陶氏は「ローエンドを中心にメモリ市況の影響が徐々に顕在化してきた」と説明。一方で、ソニーGのモバイルセンサー売り上げは大手顧客向けの好調な出荷を中心に見通しを上回って推移したという。
なお2025年度のI&SS分野売り上げ(2兆1515億円)全体のうちイメージセンサーの売上高は1兆9832億円。そのうちモバイル向けは1兆5611億円となっている。
工場の稼働率は2025年度第4四半期(2026年1〜3月)、設営ベースで月産16万2000枚(3カ月の平均値)で、ウエハー投入枚数は1カ月当たり15万枚(同)だった。2026年度第1四半期(2026年4〜6月)は設営ベースで月産15万4000枚(同)、投入枚数は1カ月当たり15万1000枚(同)を見込んでいる。
ソニーGはこの日、TSMCとの次世代イメージセンサーの開発/製造に関する戦略的提携に向けた基本合意書締結を発表した。陶氏は「この提携は、イメージセンサー業界をリードするソニーの高い設計技術と、世界一の半導体生産規模を誇るTSMCのプロセス/製造技術を組み合わせ、高密度化など将来のイメージセンサーの技術競争力を大きく高めていくことを狙ったものだ。これに加えて、財務面では、本提携を通した生産設備投資負担の軽減や設備調達コストの軽減によって、I&SS事業のキャッシュフロー改善、投下資本の低減や収益性の改善、さらにはグループ全体としてキャピタルアロケーションの自由度を高める効果も期待している」と述べた。
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