東京都市大学は、産業技術総合研究所(産総研)と共同で、受光面積が1cm2の2端子型ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池を開発し、25%超という「世界最高」のエネルギー変換効率を達成した。
東京都市大学理工学部電気電子通信工学科/総合研究所の石川亮佑教授らは2026年5月、産業技術総合研究所(産総研)の石塚尚吾主席研究員らと共同で、受光面積が1cm2の2端子型ペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池を開発し、25%超という「世界最高」のエネルギー変換効率を達成したと発表した。
異なる種類の太陽電池を積層する「タンデム型太陽電池」は、変換効率を向上させる手法の1つとして注目されている。既にペロブスカイト太陽電池とシリコン太陽電池を組み合わせたケースでは、35%という高い変換効率が報告されている。ところが、軽量かつフレキシブルなCIGS太陽電池とペロブスカイト太陽電池の組み合わせだと、これまでは24.6%という変換効率が最高値であった。
研究グループは、タンデム太陽電池の性能を左右するキャリア再結合層に着目した。今回は産総研が作製したCIGSボトムセル上にバリア層を導入。これにより、この上に形成されるペロブスカイト層の結晶性が向上し、トップセルの性能を大幅に改善できた。
この結果、受光面積が1cm2サイズのペロブスカイト/CIGSタンデム太陽電池において、エネルギー変換効率が世界最高となる25.14%を達成した。なお今回は、基板にガラスを用いたが、軽量でフレキシブルな基板上での応用も可能だという。
今後は、ペロブスカイトやCIGSの組成最適化により短絡電流を向上させ、さらなる高効率化に取り組む。また、添加剤やパッシベーション技術の改良による耐久性の向上、ペロブスカイト太陽電池における大面積形成プロセスの開発などを進めていく。
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