カンファレンス2日目に予定されているセッション19〜21の内容を紹介しよう。セッション19では、折り曲げ可能なX線イメージング技術や、折り曲げ可能なNANDフラッシュメモリなど、さまざまなフレキシブルエレクトロニクス技術に関する講演が行われる。折り曲げ可能なNANDフラッシュメモリは、韓国の研究チームが発表するもので、30万回折り曲げた後でも、安定した電気接続を維持したという。
2015年12月に開催予定の国際学会「IEDM 2015」から、カンファレンス2日目である12月8日(火)の午後に予定されている主な技術講演を解説する。この時間帯では、セッション16からセッション22までの7本のセッションが並行に進む。
今回は前回に続いて3つのセッション、すなわちセッション19(ディスプレイとイメージング)とセッション20(キャラクタライゼーション、信頼性、歩留まり)、セッション21(プロセス技術と製造技術)の主な講演をご紹介しよう。
セッション19(ディスプレイとイメージング)のサブテーマは、「フレキシブルなハイブリッドエレクトロニクス」である。このセッションはフォーカスセッションでもあり、全ての講演が招待講演で構成されている。
US Army Research Labは、米国防総省向けのフレキシブルエレクトロニクス技術とその応用を概観する(講演番号19.1)。折り曲げ可能なX線イメージング技術や、折り曲げ可能な基板にセンサーを直接作製してSi CMOS回路と組み合わせるハイブリッド技術などを開発している。ウェアラブルデバイスや生理モニタリング、医療デバイス、ユビキタスセンサーなどへの応用を目指す。
Korea Advanced Institute of Science and Technology(KAIST)とKorea Institute of Machinery & Materials(KIMM)の共同研究グループは、折り曲げ可能なNANDフラッシュメモリを発表する(講演番号19.3)。Si基板を極めて薄くするとともに、パッケージに異方性導電フィルム(ACF)を採用することで柔軟性を得た。30万回の折り曲げ後でも、ACFは安定な電気接続を維持したとする。
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