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ルネサスがUSB PD最新規格対応LSIを製品化フラッシュ内蔵で外付け部品を削減

ルネサス エレクトロニクスは2015年12月3日、USB Power Delivery(USB PD)規格に対応したコントローラLSIのサンプル出荷を開始したと発表した。

» 2015年12月03日 13時00分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]

 ルネサス エレクトロニクスは2015年12月3日、最新のUSB Power Delivery(以下、USB PD)/USB Type-C規格に対応したコントローラLSI「μPD720251」のサンプル出荷を開始した。フラッシュROM、オシレータ、パワーオンリセット回路などを内蔵し、外付け部品を大幅に削減できるという。2016年5月から月産100万個体制で量産する計画。

USB Power Delivery/USB Type-C規格に対応したコントローラLSI「μPD720251」のイメージ

 USB PD規格は、USBケーブルを介して、より大きな電力供給を可能にするUSB規格。従来規格(USB 3.0)では7.5Wだった最大電力供給能力が、USB PDでは100W(20V・5A)まで拡張できる。

*)関連記事:ついにやってきたUSB Power Delivery(USB PD)とは[EDN Japan]

 ルネサスが製品化した「μPD720251」は、このUSB PDの最新規格を実現するコントローラLSIだ。表裏のないリバーシブル型新USBコネクタであるUSB Type-C規格にも対応している。最大の特長は、フラッシュROM、オシレータ、パワーオンリセット回路などを内蔵している点で、外付け部品を削減し、省スペースでUSB PD対応機器が実現できる。CPUコアにはルネサス独自の「RL78」を搭載している。パッケージは32ピンQFNを採用し、今後TSSOP品の開発も検討するという。サンプル価格は、1000円(税別)。

「μPD720251」の主な仕様

  • 最新のUniversal Serial Bus Power Delivery Specificationに対応
    • USB Type-CのAlternate modeとElectronically markedケーブルをサポート
    • Dual Role operationおよびRole Swap protocolをサポート
    • Dead Battery operationをサポート
  • Energy StarとEuP指令の対応に適した低消費電力
  • 3.3Vから5.5Vまでの単一電源動作(レギュレーター内蔵)
  • On-chip oscillatorまたは外部24MHzクロック入力(オプション)
  • USB Type-CのCCピン通信回路と外付け部品の内蔵
  • フラッシュROM内蔵
  • パッケージ:32pin QFN(5×5mm)
  • SMBus Master and Slave interfaceをサポート

 ルネサスでは、μPD720251の評価用として、同社の電源制御技術を盛り込んだ受電用/給電用デザインを用意。さらにパートナー企業と連携し、ケーブルやコネクタまでを含めた評価用ボードも提供し、「どこよりも安心・ 安全に使ってもらえるUSB PDソリューションを拡充していく」(同社)としている。

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