SEMIジャパンは、半導体製造装置の市場予測や展示会「SEMICON Japan 2015」に関する記者説明会を開催した。半導体製造装置販売額は、2015年に前年比0.6%減の373億米ドルを予測。2016年は1.4%増の378億米ドルとプラス成長に転じる見通しだ。
SEMIジャパンは2015年12月15日、半導体製造装置の市場予測や展示会「SEMICON Japan 2015」に関する記者説明会を東京都内で開催した。2015年の半導体製造装置販売額は、前年比0.6%減の373億米ドルを予測。2016年は1.4%増の378億米ドルと、わずかながらプラス成長に転じる見込みである。
SEMIのグローバルバイスプレジデントを務めるJonathan Davis氏は、世界の半導体IC市場動向や半導体製造装置の2016年市場予測などについて紹介した。SIA/WSTS、IC Insightsなどの調査によれば、世界の半導体IC市場は2013年に3000億米ドルを超えた。それ以降は安定成長しているものの、「これまで半導体IC需要をけん引してきたPCやスマートフォン、タブレット端末の需要が軟調傾向にある」(Davis氏)ことから、2015年は3360億米ドルと、前年比横ばいにとどまる見込みだ。その後は、2016年に3410億米ドル、2017年には3520億米ドルとプラス成長に転じる予測となっている。
世界半導体工場における製造能力は、2003〜2007年に300mmウエハー対応工場への投資が相次いだこともあり、大きく拡大した。しかし、2012年以降は28/20nm対応あるいはそれ以降の微細な製造ラインへのアップグレードなど、技術革新に対する投資が増加しており、「製造能力自体は1桁台前半の伸びにとどまっている」(Davis氏)という。半導体メーカー同士の吸収/合併などが進み、企業数も減ってマーケットシェアを競うことが少なくなったことも、その要因の1つではないかと分析する。
200mmウエハー対応工場の動向についても触れた。IoT機器向けや車載機器、産業機器向けの各種センサーデバイス、アナログICなどの需要が拡大し、200mmウエハーを用いた製造ラインに注目が集まっている。「最先端技術ではないが、200mmウエハーを用いて製造する半導体デバイスの需要はこれからも続く。興味深い分野である」(Davis氏)と話す。ウエハーサイズ別の装置投資額をみると、200mmウエハー対応ライン向けは約10%を占めるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.