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超高密度のSRAM技術と超広帯域のDRAM技術福田昭のデバイス通信 ISSCC 2016プレビュー(6)(1/2 ページ)

セッション17とセッション18のテーマはメモリだ。セッション17では、Samsung Electronicsが、10nmのFinFETを用いた高密度SRAMの開発成果を披露する。メモリセルの面積が0.04μm2と、過去最小のSRAMセルを実現している。

» 2016年01月07日 11時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]

10nmのFinFET技術で0.04μm2の超小型SRAMセルを実現

 前回に続き、ISSCC 2016の技術講演プレビューをお届けする。技術講演の最終日である、2016年2月3日(水曜日)午前に発表予定の講演論文のハイライトである。

 この時間帯は、セッション17からセッション22までの6本のセッションが予定されている。セッション17とセッション18は同じ会議室を使用したハーフセッションで、午前の前半がセッション17、午前の後半がセッション18というスケジュールである。残りのセッション19〜セッション22は、別々の会議室で同時に進行する。

2月3日(水)午前の講演セッション一覧 2月3日(水)午前の講演セッション一覧(クリックで拡大)

 セッション17のメインテーマは「メモリ」、サブテーマは「SRAM」である。このセッションでは、10nmと極めて微細なFinFET CMOS技術による超高密度SRAM技術が披露される。Samsung Electronicsの開発成果だ(講演番号17.1)。メモリセル面積は0.04μm2で、SRAMセルとしては過去最小である。記憶容量は128Mビット。

 このセッションでは他に、Intelが14nm FinFET CMOS技術によるアレイ密度5.6Mビット/mm2の高密度SRAM技術を報告する(講演番号17.2)。電源電圧の最小値は0.560V。ビット線当たりに256個の8トランジスタ・セルを配置し、シングルエンドの非対称型センスアンプと接続することでセンシングに必要な電源電圧を低減した。

SRAMセルの高密度化と電源電圧の推移 SRAMセルの高密度化と電源電圧の推移。2015年11月16日に東京で開催されたISSCC記者会見の資料から(クリックで拡大)
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