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DRAMについて知っておくべき、4つのこと福田昭のデバイス通信 ARMが語る、最先端メモリに対する期待(10)(2/4 ページ)

» 2016年03月23日 09時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]

半導体メモリ市場の寡占化と主役の交代

 DRAMの市場規模は巨大だが、プレーヤー(DRAMベンダー)は非常に少ない。2011年の時点ですでに、大手4社による寡占化状態が出現していた。プレーヤーは韓国のSamsung Electronics、韓国のSK Hynix、日本のエルピーダメモリ、米国のMicron Technologyである。2012年にはエルピーダメモリが倒産したため、プレーヤーは3社に減ってしまった。

1990年代の半導体メモリ市場は、PC向けDRAMが牽引(けんいん)していた。2000年代に入るとモバイル向けDRAMやNANDフラッシュメモリなどが登場して急激に成長し、半導体メモリ市場の拡大を牽引するようになった。現在ではPC向けDRAMは、半導体メモリ市場の牽引役を降りている。主役はPCからモバイルへと交代した。

半導体メモリのプレーヤー(ベンダー)。1980年代には数多くのベンダーが市場で競争していた(左)。それが2012年には、実質的には4社にまで減少した(右) (クリックで拡大) 出典:ARM
半導体メモリの市場規模と製品別内訳の推移 (クリックで拡大) 出典:ARM

減産基調が続いたDRAMの供給能力

 DRAMの生産能力(ウエハー換算値)は、2010年から2015年にかけて減り続けてきた。300mmウエハー換算で2010年には月産140万枚の能力があったのが、2015年には月産100万枚強にまで低下している。需給の緩和による値下がりをDRAMベンダーが嫌ったことが、大きな理由だ。しかし2016年は久しぶりに、生産能力が増えそうだ。

DRAMの生産能力(300mmウエハー換算)の推移 (クリックで拡大) 出典:ARM

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