多層印刷によるTFT素子への適用事例も初公開 : DICのプリンテッドエレクトロニクス用インク (2/2 ページ)
これとは別に展示ブースでは、銀ナノ粒子材料/高分子密着層の技術についても紹介した。PPS(Polyphenylene Sulfide)基材に高分子密着層を塗布した後に、銀ナノ粒子層を形成し、その後に銅めっきを施したパイプなどを展示した。銅めっき膜厚を50μmにした時のピール強度を測定したところ、0.63kN/mとなった。この数値により、従来の粗化処理法やスパッタ法で形成しためっき膜に比べて、密着力が極めて高いことが分かった。
銀ナノ粒子材料/高分子密着層の新技術により、金属めっき膜の密着性を高めた例
開発した技術は、配線板用基板や電磁波シールド材料などに向ける。「車載機器では、ECUユニットのハウジングや配線ケーブルなどで電磁波シールドなどの対策が必要となる。開発した技術を応用すると、容易にシールドが可能となり、車両の軽量化などにもつながる」(説明員)と語った。
室温で生体の磁場を検出、高感度磁気センサー
東北大学発ベンチャーのラディックスは、「第26回 ファインテック ジャパン」のアルバックブースで、TMR(トンネル磁気抵抗)素子を用いた高感度磁気センサーのデモ展示を行った。室温で生体磁場検出などが可能となる。
ITO膜をレーザーで直接加工、10μmのL/S
リコーインダストリアルソリューションズは、「第26回 ファインテック ジャパン」で、タッチパネルなどに用いられる機能性フィルムなどを加工するためのレーザーパターニング装置などを展示した。
完全印刷工程で作製した有機TFT、何に応用する?
「国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」(2016年1月27〜29日)で、完全印刷工程で作製した有機TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)や、有機TFTを応用した電子ペーパー/圧力センサーなど、最新の研究成果が展された。本記事は、その一部を写真で紹介する。
3Dプリンタで小型基板を安価に作製
米国で開催されたプリンテッドエレクトロニクス(印刷エレクトロニクス)関連の展示会では、複数のメーカーが、小型のプリント基板を印刷する3Dプリンタを紹介した。3Dプリンタを使えば安価な基板を作製できる可能性があり、これが「トリリオン・センサー社会」実現の鍵になるとの声もある。
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