リニアテクノロジーは、「テクノフロンティア 2016」で、電源モジュール「μModule」とPSM(Power System Management)製品による大規模FPGA向け電源ソリューションなどを提案した。
リニアテクノロジーは、「TECHNO-FRONTIER 2016(テクノフロンティア 2016)」(2016年4月20〜22日、千葉市・幕張メッセ)において、大規模FPGAなどの電源要求に対して、電源モジュール「μModule」とPSM(Power System Management)製品による電源ソリューションを提案した。
μModule電源は、DC-DCコントローラICやMOSFETと、入出力コンデンサー、インダクターなどの主な周辺部品を10〜20mm角程度の小型パッケージに集積した製品である。高精度/高効率の電源回路部を小さい占有面積で回路基板に実装できるのが特長だ。
μModule電源は、入出力の電圧や電流仕様などによって百数十種類の製品を用意している。これらの製品は、顧客の要求をヒアリングし、その用途などに応じて仕様を最適化した汎用製品である。FPGA応用市場の拡大などもあり、「年率37%で需要が増加している」(説明員)という。
展示ブースでも、大規模FPGA向け電源ソリューションの一例として、PSM製品と複数のμModuleを実装したレファレンスボードを紹介した。「μModuleを用いることで、実装する多層基板の電源ライン設計などが容易となり、個別の電源ICを用いた場合に比べて、電源回路部の専有面積を70%小さくできる」(説明員)と話す。
PSM製品は、CPUからの制御信号に基づき、複数のPOL(Point of Load)電源に対して立ち上げなどのシーケンスを設定したり、出力電圧をダイナミックに制御したり、入出力電圧/電流の状態を監視したりすることができる。特に、「フォルトログ機能が高い評価を得ている」(説明員)という。電源関係のパラメーターなどをログとして内蔵メモリに保持することができるため、システムに不具合が生じた場合などの品質解析に有用な機能である。
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