革新型蓄電池開発としては、既に300Wh/kgのエネルギー密度が検証されている3タイプの電池を対象に、新規解析技術を用いて課題解決を図りながら、エネルギー密度以外にも、耐久性や安全性の課題解決を進め、容量5Ah級の実セルを試作し検証する。
NEDOは、「いずれの研究開発項目も、その目標に向けた難易度が極めて高い」とする。そこで、先端の材料科学、解析技術を持つ大学/公的研究機関や、蓄電池メーカー、自動車メーカーなどとの連携体制を構築。「学のサイエンスと、産のエンジニアリングの知見を融合させることで、技術的なブレークスルーの創出を目指す」という。
既に決定している研究委託先は、次の通り。なお、京都大学が代表機関を務める。
京都大学、産業技術総合研究所、茨城大学、神奈川大学、関西大学、九州大学、高エネルギー加速器研究機構、神戸大学、東京大学、東京工業大学、東京農工大学、東北大学、名古屋工業大学、兵庫県立大学、ファインセラミックスセンター、北海道大学、三重大学、理化学研究所、立命館大学総合科学技術研究機構、早稲田大学、ソニー、トヨタ自動車、豊田中央研究所、日産自動車、パナソニック、日立化成、日立製作所、日立マクセル、本田技術研究所、三菱自動車工業。
NEDOは開発プロジェクトの目標として「実用化の目標時期である2030年までのリードタイムを踏まえると、2020年代前半までに革新型電池の有望な電池タイプ、構成材料を絞り込んで、セルの基本仕様を固め、電池モジュールシステムの開発フェーズに移る必要がある。そのため、(今回の開発プロジェクトの)終了後に企業の実用化開発が可能になるところまで研究フェーズを移行させることを目指す」とコメントしている。
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