CEATEC JAPAN実施協議会は、2016年10月4〜7日に千葉市の幕張メッセで開催する「CEATEC JAPAN 2016」の概要説明会を開催した。主催団体の1つである情報通信ネットワーク産業協会で専務理事を務める片山泰祥氏は、「CEATECは生まれ変わらなければならない」と語る。
CEATEC JAPAN実施協議会は、2016年10月4〜7日に千葉市の幕張メッセで開催する「CEATEC JAPAN 2016」(シーテックジャパン 2016)の概要説明会を開催した。2015年開催まで「最先端IT・エレクトロニクス総合展」と位置付けて実施されてきたCEATEC。2016年から「CPS(サイバーフィジカルシステム/IoT(モノのインターネット)の展示会」として開催されることが決定しているのは、既報の通りだ。
説明会では、主催団体の1つである情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)で専務理事を務める片山泰祥氏が登壇。「CEATECは、生まれ変わらなければいけない」と述べた。
CEATECの略は、Combined Exhibition of Advanced TEChnologies。日本語では、“先進技術の複合見本市”を意味する。これまでのCEATECは、BSデジタル放送から薄型テレビ、次世代DVD規格、スマートフォンといったその時々のデジタル家電が披露されてきた。2007年には、来場者数20万人超、出展社数895社と過去最高を記録している。
しかし、時代とともに状況は変わり始めた。自動車をはじめとする他産業との連携など新しい取り組みも進めたが、「世界情勢や業界動向の変化を受けて、出展社数や来場者数の伸び悩みに苦しんだ。家電見本市という認識が変わることもなく、2015年には、来場者数13万人、出展社数531社といずれも過去最低を記録。この現状は、“変わらなければいけない”というメッセージと受け止めている。むしろ、CEATECを一変させることで、日本の産業界の新しい道筋を示さなければならない」(片山氏)とする。
片山氏は、「2016年からはCEATECの原点である“先進技術の複合見本市”に回帰する。つまり、最先端の技術によって、いかに人々の暮らしが豊かになるのかを展示する展示会としていく。CEATECは、2020年に向けた最先端技術が集うテクノロジーショーケースに生まれ変わる」と語る。そのコアとなる最先端技術が、CPS/IoTなのだ。
IoTに関する展示会は既に他にも行われているが、「IoTをつかさどる電子部品からデバイス、実装される機器、それらを活用するサービスまでを含めた総合展になる。CPS/IoTの全てがそろう、次のビジネスが見える展示会にする」(片山氏)とした。
展示では、CPS/IoTの活用シーンごとにエリアを構成。「社会エリア」「街エリア」「家エリア」「CPS/IoTを支えるテクノロジー・ソフトウェアエリア」の4つとなる。日本初の新たな“街”を提案する特別企画「IoTタウン」や、人工知能(AI)に焦点を当てた産業技術総合研究所との企画展示「AIエリア」なども設置するという。
また、IoT推進コンソーシアムや東京オリンピック・パラリンピック関連組織をはじめとした関連団体と連携し、各種カンファレンスを展開。特に、海外との連携を強化し、ドイツ大使館と連携した「インダストリー4.0」のセッションや、米国大使館と連携した「セキュリティ」に関するセッションを企画している。Fintech(金融×IT)や地域創生、セキュリティ、ベンチャー企業などに関するカンファレンスも開催予定だ。
これにより、2016年のCEATECでは、前年比12%増となる来場者数15万人を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.