IC Insightsによると、2016年のSamsungのファウンドリー事業の売上高見込みは27億9000万米ドルで、市場ランキングでは4位に下がるとみられている。代わって4位に浮上したのは中国のSMIC(Semiconductor Manufacturing International Corporation)で、同年の売上高は28億8000万米ドルに達する見込みだ。
Samsungの停滞の一因として、トップファウンドリーのTSMCが、Apple「iPhone 7」のプロセッサ「Aシリーズ」の製造の多くを請け負っているとみられることが挙げられる。新しい10nmプロセスが初めて用いられるSoCは、次世代スマートフォン「Galaxy 8」(仮称)に搭載される自社開発のプロセッサ「Exynos」になる見込みだ。
IC Insightsによると、中国・上海に拠点を置くSMICは、2016年の売上高成長率が29%に達する勢いだという。一方のSamsungの売上高は、2015年から約4%の増加にとどまる見込みだ。SMICの成長をけん引しているのはプレーナ型のプロセスである。同社は2015年6月に、Qualcomm(クアルコム)およびimecと、14nm FinFETプロセスを共同開発する計画を発表している。
Samsungが10nmプロセスの計画について詳細を明らかにしたのは、大手ファウンドリーの中では最後だった。Intelは2016年8月、TSMCは同年9月に、10nmプロセスを採用する製造計画について発表している。GLOBALFOUNDRIESは同年9月、10nm世代をスキップして7nm世代のプロセス開発を加速することを明らかにした。同社は2018年後半にも7nmプロセスでの量産開始を目指している。
IBS(International Business Strategies)は、10nm/7nmプロセスを適用したウエハーの製造量は、2025年には220万枚に達すると予想している。1枚当たりのウエハーの平均価格は8000米ドルになると見込んでいる。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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