ザイリンクスの顧客企業であるFovioは、Zynq-7020を用いたドライバーモニタリングシステムを展示した。IR(赤外線)ライトとIRカメラを用いて、ドライバーの顔と目の位置をリアルタイムでトラッキングする。IRカメラを用いていることから、サングラスをかけたりマスクを着用したりしていても、顔と目の位置を正しく特定できる。
ドライバーモニタリングシステムは、今後のADASにおいて必須になってくると考えられている。このようなシステムを、ローエンドのZynq-7020を使うことで、コストを抑えて開発できるようになるとザイリンクスは説明する。「目のトラッキングをもう1歩進め、HUD(ヘッドアップディスプレイ)を視線で制御するといったことも可能になるだろう」(ザイリンクス)
4つのカメラを用いたサラウンドビューシステム(Xylonが提供)も展示した。クルマの前後左右に搭載した4つのカメラで得た画像を、Zynq-7020でリアルタイムに合成し、AR(拡張現実)技術を使って鳥瞰図としてディスプレイに表示する。このような処理は、これまでは大型PCにグラフィックボードを接続したようなシステムがなければ難しかった。それを1個のZynq-7020で実現できるようになっている。
ザイリンクスは「このようなシステムはカーナビゲーションシステムなどでニーズがある。駐車する時にも便利だ。今後は、こうしたサラウンドビューシステム向けのチップは、(28nmプロセスを適用しているZynq-7020から)16nmプロセスのZynq UltraScale+MPSoCに移行していく予定だ。データアナリティクス機能も搭載し、歩行者などを認識できるようにしたい」と説明する。
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