ジャパンディスプレイは、プラスチック基板を用いることで表示部を曲面形状にすることができる5.5型フルHD対応の液晶ディスプレイ「FULL ACTIVE FLEX」を開発した。
ジャパンディスプレイ(JDI)は2017年1月、プラスチック基板を用いた5.5型フルHD(1080×1920画素)対応の液晶ディスプレイ「FULL ACTIVE FLEX」を開発したと発表した。極めて薄い構造を実現するとともに、曲面形状を容易に形成できる柔軟性を持ち合わせている。
FULL ACTIVE FLEXは、TFTアレイを作り込む基板を、一般的に用いられているガラス基板からプラスチック基板に変えた。これによって、液晶ディスプレイとしての柔軟性が高まり、曲面形状など自由度の高い商品設計を可能とした。今回開発した製品はスマートフォンを対象としているが、これらの基本技術を用いて、今後は車載システムやノートPCなどに向けた製品開発を展開していく方針である。
FULL ACTIVE FLEXは、プラスチック基板を採用したことで、落下衝撃による基板の割れも防ぐことができる。また、同社独自の低周波駆動技術を搭載している。通常は周波数60Hzで駆動するが、30Hzや15Hzの低周波に切り替えて駆動させることも可能。これによって、消費電力を節減できるという。液晶モードは、黒表示時の光漏れを防ぐことで黒の画質を向上させた光配向IPS(IPS-NEO)方式を採用した。
この他、今回発表した製品の画面輝度は500cd/m2(代表値)、コントラスト比は1500対1(同)となっている。FULL ACTIVE FLEXの量産開始について、同社は2018年を目指している。
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