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メモリ、海外原子力抜きの東芝として成長戦略発表社会インフラ中心の会社へ(2/3 ページ)

» 2017年03月14日 17時15分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]

海外原子力のリスクを遮断し社会インフラへ

 グループとしてメモリ事業、海外原子力事業の過半を手放す公算が高くなる中で、今後の経営方針として、社会インフラを核とした事業領域への注力を打ち出す。

東芝の経営方針と注力領域 (クリックで拡大) 出典:東芝

 2017年度中に、WHの非連結化などにより経営リスクを遮断するとともに、メモリ事業の売却などにより財務基盤の回復を図り、危機的状況を脱する計画。2018年度以降は、メモリ事業、海外原子力事業を除いた社会インフラを中心とした事業領域、4つの注力事業での安定成長を目指す。

東芝の2019年度までの業績見通し (クリックで拡大) 出典:東芝

 海外原子力事業、メモリ事業を除いた東芝の2016年度売上高は3兆9634億円、営業利益は1416億円になる見通しで、綱川氏は「海外原子力事業以外は問題ない」と評価する。これを2019年度に売上高4兆2000億円、営業利益2100億円へ引き上げる。

海外原子力事業、メモリ事業を除く“新生東芝”の2019年度までの業績見通し (クリックで拡大) 出典:東芝

 注力事業は、公共インフラ、ビル施設、鉄道、産業システム向けビジネスで構成する社会インフラ事業、火力、水力発電、国内原子力で構成するエネルギー事業、メモリを除く半導体、HDDで構成する電子デバイス事業、ICTソリューション事業の4つ。中でも、社会インフラ事業に対しては、メモリ事業の売却で資金収支を黒字化した後、設備投資規模を従来よりも増額する計画。2016年度900億円だった社会インフラ事業への設備投資を、2017年度から2019年度の3年間は年平均1300億円を投じる。社会インフラ事業売上高を2016年度(見込み)1兆7700億円から、2019年度1兆9650億円へと拡大させる。

社会インフラ事業における成長戦略 (クリックで拡大) 出典:東芝

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