東芝はWestern Digital(ウエスタンデジタル/WD)に対し、フラッシュメモリ合弁事業の共有データベースへのアクセス遮断措置を講じていた。だが、カリフォルニア州上級裁判所は2017年7月11日(米国時間)、その措置を暫定的に禁止する命令を出した。これを受け、WDと東芝の双方が声明を発表した。
カリフォルニア州上級裁判所は2017年7月11日(米国時間)、東芝が同年6月28日からWestern Digital(ウエスタンデジタル/以下、WD)に対し実施していたフラッシュメモリ合弁事業の共有データベースへアクセス遮断措置を暫定的に禁止する命令を下した。禁止命令は、アクセス遮断の妥当性を問う審理が始まる2017年7月28日まで有効となる。
WDが2017年7月11日(米国時間)に発表した声明によると、カリフォルニア州上級裁判所は他にも、「WDへのエンジニアリングウェハーやサンプルの送付を東芝は拒否してはならない」などの暫定的禁止命令を出したという。こうした命令を受け、WDは「裁判所の決定が我々の主張の正当性を示すものと考えており、このような裁判所の決定を歓迎する」とコメントしている。
一方、東芝も米国時間2017年7月11日付で声明を発表し、「今回の命令について不服であり控訴するが、今回の命令において、特定のデータベースに保存される当社グループの情報についてアクセスを認める必要がないと明確にされたことを歓迎する」としている。
WDによると、2017年6月14日にカリフォルニア州上級裁判所に求めた合弁事業売却の予備的差し止めと、今回の暫定的禁止命令は関係がないという。予備的差止めの審理は2017年7月14日に開催される予定だ。
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