ルネサスのAGL搭載R-Car、トヨタ新型カムリが採用:コネクテッドカー時代を支える
トヨタ自動車が米国で販売する新型カムリに、AGL(Automotive Grade Linux)ベースのソフトウェアを搭載したルネサス エレクトロニクス製のSoC「R-Car」が採用された。
ルネサス エレクトロニクスは2017年8月、IVI(In Vehicle Infotainment)システム向けに、AGL(Automotive Grade Linux)ベースのソフトウェアを搭載した車載情報システム用SoC「R-Car」の量産出荷を始めた。このR-Carはトヨタ自動車が2017年夏より米国で販売する新型カムリに採用された。
AGLプロジェクトは、トヨタ自動車などが参画するコネクテッドカー向けのオープンプラットフォーム共同開発プロジェクト。コネクテッドカーなどの登場によって、車載電装システムの制御がより高度で複雑となっている。このため、関連するソフトウェア開発の工数も膨大となり、専門の技術者不足などが懸念されていた。
AGLプロジェクトは、こうした課題に対応するもので、車載向けなど組込みシステム用のプログラム開発に不慣れな技術者でも、オープンソースによるソフトウェア開発を推進していくことで、比較的容易に開発することが可能となる。
ルネサスは、AGLが発足した当時からプラチナメンバーとして活動してきた。今回、AGLベースのソフトウェアを搭載したR-Carとしては初めて、一般販売車種である新型カムリのインフォテインメントシステムに採用されたという。
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