Ricciardelli氏は、2つ目の強みとしてサービスを挙げる。「本社には150人のアプリケーションエンジニアが在籍していて、24時間7日間体制でサポートを行っている」(同氏)
サポートと並んでDigi-Keyが力を入れているのが、Webサイトだ。81カ国で、10の言語でサイトを展開していて、2016年における同社Webサイトへのアクセス総数は約8655万回、ページビューは8億1200万ページに上る。さらにDigi-Keyは、「eewiki」というサイトも開設している。Digi-Keyのアプリケーションエンジニアによって運営されているもので、ユーザーが部品や設計などについての知識をシェアしたり、学んだりできる場になっているという。
Digi-Keyは、創業直後から日本市場に積極的に参入した。1976年にはパナソニックとパートナーシップを締結し、1981年には日本からの発注が始まっている。2002年には日本語のWebサイトを開設しているが、Digi-Keyにとって初めての英語以外のWebサイトとなった。2017年における日本での売上高は前年比で21%増になる見込みだ。
2016年は、前年比約5%増となる18億米ドルの売上高を達成したDigi-Key。Ricciardelli氏は「われわれは、取り扱う製品数を積極的に増やしていく」と語り、中でも今後の売り上げをけん引する要因として、FA(Factory Automation)とIoT(モノのインターネット)の2つを挙げる。「この2つはどちらもエレクトロニクス業界の大きなトレンドだ。FAについては、2017年だけで、18社のサプライヤーと新たに取引を開始した。IoTについても、センサーやプロセッサ、コネクティビティなどの主要サプライヤーの製品を取りそろえている」(同氏)
とりわけ、IoTについては「われわれの強みを生かせる分野」と自信を見せる。「IoTの応用分野は、農業、スマートシティー、医療、物流など多岐にわたる。そしてこれらは、Digi-Keyが既に製品を販売している分野でもある」(Ricciardelli氏)。同氏は、「IoTが面白いのは、扱う製品が単に部品、ハードウェアにとどまらず、ソフトウェアやサービスまで及ぶことだ。IoT機器をできるだけ容易に開発できるよう、ハードウェアとソフトウェアで構成される“完全なソリューション”を提供し始めているサプライヤーも多い。われわれは、そうしたサプライヤーの中から、ユーザーのニーズに合った適切なソリューションを提供しているサプライヤーを探し続けている」と語った。
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