多数の電子部品を取り扱ってきたDigi-Keyのようなディストリビューターの売上高が伸びる一方で、近年は、AmazonやeBayなどで半導体部品や電子部品が販売されるようになっている。Digi-Keyは、こうした企業を“新たな競合”と捉えているのだろうか。
Ricciardelli氏は、「AmazonやeBay、Alibabaなどは、あくまでマーケットプレースであって、こうした企業のビジネスモデルは“何でも売る”ということだ。電子部品を販売するという点では、これらの企業とわれわれは確かに競合ではあるが、Digi-Keyのように、エンジニアが必要としている適切な製品をそろえたり、サプライヤーや製品をきちんと管理したりといったサービスを提供するのは、彼らにとっては非常に難しいだろう。というよりも、そこまでレベルの高いサービスを提供しようとは思っていないのではないか」と語る。
Digi-Keyが提供するサービスは、上述したような、アプリケーションエンジニアによる24時間体制のサポートやeewikiなどによっても支えられている。こうしたサポートを通じて、「エンジニアが今、どんな部品を必要としているのか」「何に困っているのか」などに関して膨大な量のデータが蓄積されていくからだ。「これらのデータによって、Digi-Keyは、今必要とされている製品やサービスを適切にそろえ、提供できる」と、Ricciardelli氏は強調する。同氏は、「もちろん、これらの企業のことは“競合”とみているが、サービスの点でDigi-Keyは明確に差異化できていると確信している」と語った。
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