ウシオ電機は2017年11月から、リソグラフィ技術などを活用した微細加工を受託するサービスを開始した。
ウシオ電機は2017年11月8日、リソグラフィーなど光関連技術を生かした微細加工受託サービス事業と、マイクロレンズアレイなど機能部品の販売事業を2017年11月から開始したと発表した。
提供する受託微細加工サービスは、ウシオ電機が持つ光源技術や光学技術をはじめ、露光装置に求められるアライメントやステージ制御などの要素技術、微細光学素子などエレクトロニクス製造装置向け部品の開発製造技術をベースに、微細加工を請け負うもの。合わせて、機能部品の製造も実施し、販売する事業も立ち上げる。
フォトリソグラフィなど光技術を活用した微細加工は、半導体メーカーなど一部企業のみで実施されてきた。しかし、昨今は、微細加工を施した基板表面に、超はっ水や超親水といった液体への特殊作用や、偏光、位相制御、無反射、集光、拡散などの光の機能などが発現することが知られるようになり、半導体業界以外にも光技術を活用した微細加工の需要が高まりつつある。しかし、露光装置などの光技術を用いた微細加工用製造装置は高額な上、取り扱いも難しく、微細加工を実施できる企業は限られていた。
そうした中でウシオ電機は、光源や光学部品、ステッパーやコンタクトなどさまざまな露光装置の開発経験を持つスタッフやリソグラフィプロセスに知見のあるスタッフを微細加工の専門施設に集約。試作から量産まで一貫した開発、生産体制を構築し、新規プロセスや微細加工の初期開発がこれまでよりも行いやすい受託による微細加工サービスを開始した。
受託加工と並行して行う機能部品の製造、販売では、紫外線専用ワイヤグリッド偏光板、集光用や拡散用のマイクロレンズアレイ、ナノインプリント用モールドを取り扱う予定としている。
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