ザイリンクスは、「Embedded Technology 2017(ET 2017)/IoT Technology 2017」で、「Zynq UltraScale+RFSoC」のデモ展示や、「reVISIONスタック」を活用したビジョンシステムの開発事例などを紹介した。
ザイリンクスは、組み込み技術とIoT(モノのインターネット)技術の総合展「Embedded Technology 2017(ET 2017)/IoT Technology 2017」(2017年11月15〜17日、パシフィコ横浜)で、RFシグナルチェーンをSoC(System on Chip)に統合した「Zynq UltraScale+RFSoC」のデモ展示や、エコシステムパートナーと連携し、「reVISIONスタック」を活用したビジョンシステムの開発事例などを紹介した。
エコシステムパートナーであるレグラスは、インテリジェントカメラシステム「サミットシリーズ」を用いた画像処理ソリューションを開発、提供している。最新のハイパフォーマンスモデル「Eiger II(アイガーツー)」は、Xilinx製「Zinq UltraScale+MPSoCシリーズ」を搭載しており、画像キャプチャーと画像処理を高速に実行する。
ブースでは、カメラ2台(最大4台まで接続可能)を用いたステレオカメラで撮影した映像をEiger IIに入力。最新のディープラーニング技術を実装したFPGAにより、エッジ側で人の検出やカメラの視差情報からその距離を算出する。Eiger II本体は外形寸法が47×75mmとコンパクトである。
農業のIoT(モノのインターネット)化にも有用だという。赤色や近赤外線など特定波長を検出できるカメラシステムと組み合わせてドローンに搭載。上空から撮影した映像を処理し、稲など植物の成長密度や活性度を判断することができるという。説明員はサミットシリーズの特長として、「ハードウェアプラットフォームやソフトウェアIP(Intellectual Property)ライブラリー、センサー製品のラインアップが充実している」ことを挙げた。
XilinxのプレミアデザインサービスメンバーであるOKIアイディエスは、Zinq UltraScale+MPSoCシリーズとXylon製IPコアを組み合わせたマルチカメラ用ビデオアプリケーションプラットフォームのデモ展示を行った。このプラットフォームを活用することでビジョンセンシングシステムの開発、評価を迅速に行うことができる。接続するカメラによって異なる入力インタフェースや、映像の出力形式に対応するためのデザインサービスも提供する。
ブースでは、魚眼レンズを搭載したカメラ4台を接続し、例えば縦線や横線のエッジだけを検出するようなソーベルフィルター処理を行った画像を、ディスプレイ上に表示するデモなどを行った。
「車載用途ではサラウンドビューや白線検知、後方検知などのビデオシステム開発に適用できる。製造ラインの監視システムや協調動作のロボットシステムなどにおけるビジョンセンシングの開発にも適している」(説明員)と話す。
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