機械学習機能や5G無線を実現する最新FPGA:日本では初展示のデモも(2/2 ページ)
Xilinxが5G(第5世代移動通信) Massive MIMO無線を実現するためのコア技術と位置付ける製品がZynq UltraScale+RFSoCである。この製品はサンプル出荷を始めたばかりだが、日本市場においては今回が初めてのデモ展示となった。
日本市場で初めてデモ展示したZynq UltraScale+RFSoC
Zynq UltraScale+RFSoC は、16nm FinFETプロセスを用いた「All Programmable MPSoC」をベースに、サンプリングレートが最大4Gサンプル/秒で分解能が12ビットのA-Dコンバーターや、最大6.4Gサンプル/秒で14ビットのD-Aコンバーターなど、高い性能を持つRFアナログ回路ブロックをワンチップに集積している。
この製品は入力/出力RF信号を直接サンプリングすることができるため、これまで必要だったIF(中間周波数)に変換するための外付けアナログ部品を削減することができる。ミキサー&フィルター回路と外付けA-D/D-AコンバーターICを接続する高速シリアルインタフェースの消費電力を節減することも可能となった。同社によれば、システム消費電力とフットプリントを従来に比べて最大50〜75%削減することができると試算している。
特に、8×8のアンテナ構成になると、実用化には消費電力やフットプリントが大きな問題となる。Zynq UltraScale+RFSoCはこれらの課題を解決し、2020年までに5G Massive MIMO無線の実用化を可能とするソリューションだという。
- 組み込みに特化した商用の深層学習フレームワーク
ディープインサイトは、「Embedded Technology 2017(ET2017)/IoT Technology 2017」で、組み込み機器に特化した商用の深層学習フレームワークを使い、CPUで高速に推論処理を実行するデモを行った。
- カメラに画像認識機能を搭載、エッジ側で処理
東芝情報システムは、「Embedded Technology 2017(ET 2017)/IoT Technology 2017」で、ネットワークや電源など大規模な設備工事を必要としない、自律型監視システム「CVNucleus VisCAM」をデモ展示した。
- マルチホップ無線搭載、低電力センサーシステム
フジクラは、「Embedded Technology 2017(ET 2017)/IoT Technology 2017」で、マルチホップ通信のエネルギーハーベスト化を実現したセンサーシステムのデモ展示を行った。
- 振動監視の実証実験を手軽に、MEMSセンサーで
Analog Devices(ADI)は「Embedded Technology 2017(ET2017)/IoT Technology 2017」(会期:2017年11月15〜17日)に十数年ぶりに出展し、最新の超広帯域MEMS加速度センサーを使った振動検出スターターキットなどを展示した。
- 実用化目前! 電池レスの無線キーボード
富士通セミコンダクターは展示会「Embedded Technology 2017(ET2017)/IoT Technology 2017」(会期:2017年11月15〜17日)で、電池を搭載しない無線キーボードのデモを公開している。
- 農業の6次産業化を支える土壌センサー
ラピスセミコンダクタは2017年11月14日、土の中の環境をセンシングする土壌センサーユニットを製品化したと発表した。土の中にセンサーを直接埋め込み、土壌のpH(水素イオン濃度指数)や肥沃(ひよく)度、温度、含水率が測定できる。
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