NVIDIAは「CES 2018」のプレスカンファレンスで、Uber Technologiesの自動運転車に同社のAI(人工知能)技術が採用されると発表した。自動運転分野におけるNVIDIAの快進撃は止まらないようだ。
NVIDIAは、「CES 2018」(2018年1月9〜12日、米国ネバダ州ラスベガス)のプレスカンファレンスにおいて、約15年前にグラフィックスチップベンダーとして名をあげた企業が、今や“自律型プロセッサ”の世界的リーダーに成長したことを世界に印象付けた。
NVIDIAのCEO(最高経営責任者)であるJensen Huang氏は、NVIDIAは、「蓄積してきたGPU技術を基に、急速に成長する市場、例えばゲーム(1000億米ドル)、人工知能(3兆米ドル)、輸送業界(10兆米ドル)などをターゲットとする企業」となったと説明した。
特にHuang氏は、2週間前にファウンドリーから届けられたばかりだという最新の「Xavier」プロセッサをNVIDIAの“エース”と見なしている。Huang氏は同プロセッサを「将来の自動運転車のためのAIスーパーコンピュータ」と呼んだ。
最新のXavierは8コアのCPU、512コアの「Volta」GPU、新しいディープラーニング用アクセラレーター、新しいコンピュータビジョンアクセラレーター、8KのHDRに対応したビデオプロセッサを搭載している。
NVIDIAが現地時間の2018年1月7日に開催した記者会見での最大のニュースは、Uber Technologies(以下、Uber)が、NVIDIAの技術を自動運転車に採用すると発表したことだった。
NVIDIAにとって、Uberとの契約は、自動運転車市場において、AI(人工知能)の“脳”のサプライヤーとして最前線に立ったことを意味している。
NVIDIAの車載シニアディレクターであるDanny Shapiro氏は、2016年秋に発表された、90億個以上のトランジスタを搭載したXavierプロセッサが既に稼働していると語った。同氏は、競合他社が提供するプロセッサに比べ、「Xavierは少なくとも2年は先行している」と述べている。
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