KLA-Tencorがイスラエルの半導体装置メーカーOrbotech(オーボテック)を買収することで合意した。買収完了以降も、Orbotechはブランド名を維持したまま、KLA-Tencorのスタンドアロン企業として事業を続ける。
米半導体装置メーカーのKLA-Tencorは、イスラエルのOrbotech(オーボテック)を34億米ドルで買収すると発表した。KLA-Tencorはこの買収により、収益基盤の多様化と、成長が著しいプリント基板、フラットパネルディスプレイ、パッケージングおよび半導体製造といった分野において、約25億米ドルの売上高を追加できるとみている。
KLA-Tencorは、より広範な製品およびサービスのポートフォリオ、そして技術トレンドに対応できるようになることは、長期的な収益の増加目標を達成する手段になると語っている。
KLA-Tencorの社長兼CEO(最高経営責任者)のRick Wallace氏は、「当社とOrbotechの組み合わせにより、KLA-Tencorの新しい市場機会が開かれ、半導体業界向けのポートフォリオが拡大されるだろう。両社は、従業員、プロセス、テクノロジーの面で非常に相性がいい」と語った。
Wallace氏は、KLA-Tencorが長年にわたりイスラエルで強い存在感を示していることに触れ、今回の買収がさらなる事業拡大を可能にするだろうと続けた。
Orbotechは1981年に設立された企業だ。2014年には、半導体業界向けの高度なウエハー処理技術を手掛けるSPTS Technologiesを買収しており、最近、そのSPTS Technologiesが、GaAs(ガリウムひ素)ファウンドリー2社から、エッチングおよびデポジションシステムを受注したと発表したばかりである。SPTS Technologiesのプラズマエッチングシステム「Omega」やプラズマCVD(化学気相成長)システム「Delta」などは、4Gおよび5G(第5世代移動通信)のインフラや端末で使われるパワーアンプなど、RFデバイスの製造に採用されている(あるいは採用される予定となっている)。
買収の完了以降、Orbotechはイスラエル・ヤブネをベースに、KLA-Tencorのスタンドアロン事業として、Orbotechのブランドを維持したまま事業を展開していく。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
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