2022年のスマホ市場は約16億台、うち2割が5G対応に : インドや中東、中南米などで拡大 (2/2 ページ)
基地局関連の世界市場も予測した。基地局はマクロセルとスモールセルを調査の対象とした。基地局の世界市場は2017年の162万局に対して、2022年は314万局に増加する。特に、2022年のスモールセルの数は、2017年に比べて約4倍に拡大するなど、極めて大きい伸びが期待されている。
2015年以降に設置されたマクロセルのほとんどは、ソフトウェアのアップデートで5Gに対応可能だという。このため、新たな設置は限定的と予測した。多くのキャリアはLTE基地局のカバーエリアにアドオンセルとして、スモールセルを設置するとみている。
基地局の世界市場予測 (クリックで拡大) 出典:富士キメラ総研
基地局向けキーデバイスは、基地局用アンテナ、RRH(Remote Radio Head)、BBU(Base Band Unit)、基地局向けGaN(窒化ガリウム)パワーアンプ、高多層基板を市場調査の対象とした。これらの市場規模は2017年の1兆8179億円に対して、2022年は2兆7198億円と予測した。
基地局用アンテナは、1個で複数周波数を受信できる多周波アンテナが標準となり、MIMO対応によりアンテナ自体の個数も増加するとみている。5G向けのMassive MIMOアンテナは、データ量やアクセス数が極めて多い地域で限定的に採用され、需要は緩やかに増加する見通しだ。
基地局向けGaNパワーアンプは、対象となる市場規模こそ小さいが、スモールセル基地局向けやMassive MIMO向けに需要が増加するとみている。
車載電装システム市場、2025年に35兆円規模へ
車載電装システムの世界市場は、2017年見込みの21兆円超に対し、2025年には35兆円規模となる見通しだ。電動化や自動運転など、地球環境あるいは安全にかかわるシステムの需要が拡大する。
先端材料市場、車載向けや5Gが需要を押し上げ
エレクトロニクス製品向け先端材料は、電動化や自動運転に向けた取り組みが本格化する車載システムや、5G(第5世代移動通信)、IoT(モノのインターネット)などによって、今後も市場拡大が続く見通しだ。
車載向けカメラやイメージセンサーが需要けん引
光学機器・光学デバイス分野では、一般車両用ドライブレコーダーの世界市場が2022年に約5900億円へ、車載カメラモジュールが約4300億円規模に達する見通しだ。重大事故の増加や自動運転への対応などによって需要が拡大する。
ディスプレイ関連市場、2022年に15兆8368億円へ
ディスプレイ関連市場は、高精細TVやスマートフォンなどにおいて、今後は有機ELディスプレイ(OLED)の採用が増え、市場が本格的に拡大する見通しである。
PCB市場は堅調に成長、スマホ向けに新技術も
富士キメラ総研は、2017年4〜7月にかけてプリント配線板(PCB)やパッケージ、実装関連装置の市場を調査し、その結果をまとめた報告書を発表した。これらの市場のけん引役はスマートフォンで、特に高密度実装が求められるハイエンドスマートフォン向けに、新しいPCBやパッケージング技術が登場していて、今後、成長すると期待されている。
新しい半導体の流れを作る、IoTと5G
新しい半導体の流れを作るとみられる「IoT&5G」。IHS Markitは中国が取り組む新たな戦略や、IoT(モノのインターネット)と自動車市場をめぐる半導体メーカーの取り組みなどを紹介した。
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