プロセッサやアクセラレーターの高性能化に伴い、現在主流のもの以外の冷却システムに対する関心も高まっている。
MicrosoftのVaid氏は、「展示会場では、数々の独創的なアイデアを目にすることができた。OCPは2020年までに、『このワット数の場合には、この冷却システムが必要だが、そのワット数の場合は別の冷却システムの方が適している』というような提案をできるようにしたい」と述べている。
OCPの冷却委員会は、今のところまだ数カ月間しか活動していないため、2020年のイベントは、標準規格のための高い目標となるだろう。一方、今回のイベントの参加者たちは、さまざまな種類のヒートパイプやポンプ、魅力的な冷却技術などに触れることができた。
あるベンダーによると、現在、一部のWeb大手企業が進めている自社製ソリューションの他、十数台の液体冷却装置も利用することが可能だという。また液浸冷却装置についても、単相あるいは2相システムを提供している競合企業が8社ほど存在するという。
液浸メーカーであるSubmerは、「現在、4MW相当のシステムの試作を進めている。数日以内には、当社にとって初となる10MWシステムの事業展開を発表できる予定だ」と述べている。
Facebookは、今後1年間に予測される大量のアクセラレータに対応するための準備を進めているという。
例えば同社は、ビデオトランスコーダー向けASICの開発においてBroadcomとVerisiliconと協業することにより、携帯端末からの突然のアップロードや、「Facebook Watch」の動画シリーズに至るまで、あらゆるデータへの対応が可能になるとしている。H.264やVP9、AV1などの規格と互換性を実現する予定だという。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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