東芝、Arm Cortex-M4コア搭載マイコンを追加:OA/AV機器、産業機器向け
東芝デバイス&ストレージは、Arm Cortex-Mコアを搭載したマイコン「TXZファミリー」として、新たに「M4Gグループ(1)」を追加した。OA機器やAV機器、産業機器などの用途に向ける。
M4Gグループ(1)の外観
東芝デバイス&ストレージは2019年3月、Arm Cortex-Mコアを搭載したマイコン「TXZファミリー」として、新たに「M4Gグループ(1)」を追加すると発表した。OA機器やAV機器、産業機器などの用途に向ける。
M4Gグループ(1)は、動作周波数が最大160MHzのArm Cortex-M4コアを採用している。また、変換時間が最小1.0マイクロ秒の12ビットA-Dコンバーターは16〜24チャネル、8ビットD-Aコンバーターは2チャネルを、それぞれ搭載する。さらに、DMAコントローラーは高速タイプと多機能タイプの2種類を内蔵しており、SMIF(シリアルメモリインタフェース)やUART、I2C、TSPI、タイマーなど周辺回路とのデータ転送を効率よく行うことができるという。
なお、A-Dコンバーターは2種類のサンプリング時間を任意のチャネルで選択できる。このため、複数センサーを用いる大規模システムなどでもインピーダンス調整部品を低減することが可能である。この他、タイマーとUART、TSPIの連動機能やインターバルセンサー検知回路(ISD)を内蔵した。
パッケージは100〜177端子の製品を用意。内蔵するフラッシュメモリはコード領域が512k〜1536kバイト、データ領域が32kバイトの容量である。
M4Gグループ(1)を応用したMFPのシステムブロック図例 出典:東芝デバイス&ストレージ
同社は「TXZファミリー」マイコンとして今後、「高速データ処理向け通信制御マイコングループ」や、「低速から中速のモータ制御向け高精度アナログ回路搭載のマイコングループ」なども用意する計画である。
- 東芝、パワー半導体向け駆動回路を新たに開発
東芝は、モーター駆動用のパワー半導体を高い効率でスイッチングするための駆動回路を開発した。
- 東芝、SSD向けにPAM4採用のブリッジチップ開発
東芝は、SSD(Solid State Drive)内に組み込まれるフラッシュメモリとコントローラICの間に挿入するブリッジチップを開発した。SSDにおいて高速化と大容量化の両立を可能にする技術である。
- 武器は横断提案と密結合、東芝が見いだす車載の勝ち筋
日系半導体ベンダーの雄として、ディスクリートからシステムLSIまで豊富な車載ラインアップをそろえる東芝デバイス&ストレージ。同社は2017年10月に、車載半導体事業の拡大に向けて「車載戦略部」を新設した。同部署で部長を務める早貸由起氏は、これからの車載事業戦略をどのように描いているのか――。
- AIプロセッサを開発した東芝メモリの狙い
東芝メモリは2018年11月6日、ディープラーニング専用のプロセッサを開発したと発表した。今回同社が開発したのは、推論向けの技術。アルゴリズムとハードウェアの協調設計により、従来の方法に比べて認識精度をほとんど劣化させずに演算量を削減し、推論の高速化と低消費電力化を図ることに成功した。
- 東芝、車載リチウムイオン電池事業で米社と協業
東芝インフラシステムズと米国ジョンソンコントロールズパワーソリューションズ(JCI)は、車載システム向けリチウムイオン電池事業で協業することに合意した。米ミシガンのJCI工場で、リチウムイオン電池の製造および、鉛蓄電池と組み合わせた車載向け製品の開発と製造を行う。
- IoT機器の固体認証向け新PUF技術、東芝が開発
東芝は、IoT(モノのインターネット)機器の固体認証を行うための物理複製困難関数(PUF:Physically Unclonable Function)技術を開発。自走ロボットに搭載し、機器間の相互認証が可能であることを確認した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.