メディア

2019年3月期 国内半導体商社 業績まとめ増収増益の商社は半数以下に

半導体や電子部品、電子機器などを扱う主要な国内半導体/エレクトロニクス商社(集計対象:22社)の2019年3月期業績は、2018年後半からの中国経済の減速などの影響を受けて、半数近くの商社が前年売上高を下回る減収になった。

» 2019年06月13日 10時30分 公開
[EE Times Japan]

 半導体や電子部品、電子機器などを扱う主要な国内半導体/エレクトロニクス商社(集計対象:22社)の2019年3月期業績は、2018年後半からの中国経済の減速などの影響を受けて、半数近くの商社が前年売上高を下回る減収になった。

ダウンロードはこちら

 国内半導体商社2019年3月期業績/2020年3月期業績予想の集計結果(詳細版)は、TechFactory ホワイトペーパー ダウンロードセンターで無料ダウンロードできます。(ダウンロードには、読者登録が必要です)

ダウンロードはこちら

 ここ数年、メモリを中心とした半導体/電子部品需要増を受け、半導体/エレクトロニクス商社の業績は増収増益基調が強かったが、2019年3月期業績については減収ないし、減益に転じた商社が多数を占めた。集計した22社のうち、売上高、営業利益ともに前年を上回った“増収増益”を達成したのは、9社と半数以下にとどまっている。

国内主要半導体/エレクトロニクス商社2019年3月期業績
(単位:億円/カッコ内は前年比増減率)
会社名 売上高 営業利益
マクニカ・富士エレホールディングス 5242.35(4.0) 153.24(1.1)
レスターホールディングス 3942.91(▼19.0) 86.46
丸文 3266.94(▼6.0) 50.48(33.8)
加賀電子 2927.79(24.1) 75.7(▼6.8)
リョーサン 2496.88(▼1.7) 52.36(▼7.6)
菱電商事 2403.12(1.6) 56.24(10.8)
トーメンデバイス 2176.32(10.2) 35.28(35.8)
エレマテック 1833.99(▼6.5) 63.35(▼2.2)
立花エレテック 1828.75(2.6) 65.96(3.1)
三信電気 1478.79(▼6.0) 19.65(11.4)
サンワテクノス 1454.1(▼0.9) 34.1(▼17.5)
東京エレクトロン デバイス 1410(▼11.8) 35.25(27.9)
伯東 1401.23(1.0) 36.42(▼2.6)
カナデン 1233.37(1.0) 44.65(▼6.1)
新光商事 1164.05(▼9.0) 24.42(▼28.9)
萩原電気ホールディングス 1190.21(6.0) 43.19(19.0)
たけびし 833.84(8.2) 38.39(14.6)
ルネサスイーストン 783.32(▼4.0) 8.2(▼58.8)
エクセル 674.99(▼32.8) 3.69(▼74.2)
協栄産業 575.34(4.9) 2.88(58.1)
イノテック 298.04(3.7) 19.55(57.1)
高千穂交易 198.94(1.7) 9.89(49.1)
佐鳥電機
  ※2019年5月期予想
1230(6.6) 11(176.2)
菱洋エレクトロ
  ※2020年1月期予想
980(4.5) 15(19.3)
ミタチ産業
  ※2019年5月期予想
380(▼10.1) 12(▼14.8)
PALTEK
  ※2019年12月期予想
280(▼8.4) 3(▼46.3)
*レスターホールディングスの業績値は、UKCホールディングスおよび、バイテックホールディングスの単純合計値
(EE Times Japan編集部調べ/2019年6月13日午前10時時点)

 集計対象22社のうち、最も売上高規模が大きかったマクニカ・富士エレホールディングスは、営業利益ベースでの増収増益を達成。ただ、集積回路および、電子デバイス関連事業に限ると、営業利益は前年度比12%減と減らしている。同社では、同事業の状況について「年度後半にかけて米中貿易摩擦やそれに伴った景気減速の影響を大きく受けた」としている。

 丸文も、年度後半からの市況減速の影響を受けるとともに、Samsung Electronics製品販売事業の譲渡(2018年10月)をしたこともあり、6%の減収になった。加賀電子は、主力のEMS(電子機器受託製造サービス)事業が堅調だったことに加え、2019年1月の富士通エレクトロニクスのグループ会社化などにより、24%を超える大幅増収になった。

 2019年4月にUKCホールディングス(以下、UKC)とバイテックホールディングス(以下、バイテック)が経営統合して発足したレスターホールディングスは、UKCとバイテックの2019年3月期業績単純合計値で売上高3942億円となった。なお、UKCの2019年3月期業績は、売上高2057億円(前年度比31.7%減)、営業利益45億円(同2.8%増)で、バイテックは売上高1885億円(同1.4%増)、営業利益41億円(同32.2%増)だった。

 各社の2020年3月期業績予想については、増収予想が22社中15社と3分の2を占めるものの、営業利益ベースでの増益予想はちょうど半数の11社にとどまった。


ダウンロードはこちら

 国内半導体商社2019年3月期業績/2020年3月期業績予想の集計結果(詳細版)は、TechFactory ホワイトペーパー ダウンロードセンターで無料ダウンロードできます。(ダウンロードには、読者登録が必要です)

ダウンロードはこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.